どうやら、平穏な日々は終わりのようです。
すみません!とっっっても!投稿が遅れてしまいました…………。
次はせめて1ヶ月に1回は投稿したいと思います。
すみませんでした。゜(゜´Д`゜)゜。
騎士たちに連行されてきたあの日から、働きだしてわかったことがある。
まずは、この世界の常識について。この世界にはこの国の人のような『人族』の他に『獣人族』、『精霊族』、『魔族』、『竜族』などといった種類の生き物たちが暮らしているらしい。
まぁ、精霊族や竜族なんかは滅多に人の前に姿を現さないらしいからこの国の人々は見たことないと思う。
そして、やっぱり魔法がある。この世界に暮らすものたちは魔力量に差はあれど、絶対に魔力を持っているものらしい。召喚された私や万里子も例外ではない。
どんな原理なのかはよくわからないが、とりあえず、あるらしい。
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「おーい、セツちゃん!仕事終わった~?」
この謎に話しかけてくる金髪の下働き仲間は人が何をしていようと、ずっとしゃべっている。
「ねぇねぇ!聞いた?ウェイト殿下と神子様がご結婚なさるんですって!!いいなぁ~、私も神子様みたいに格好いい人に愛された~い!」
「あー……そうなんだー」
あの万里子が結婚できるなんてなぁー……なんて考えながらエリーに生返事を返した。私はそんな話よりもこの長大な廊下の掃除を早く終わらせたい。
言いたいことだけ言って歩き去っていった同僚の背中をちらりと見、掃除をしていると突然声をかけられた。
「そこのあなた、下働きのセツですね。神子様がお呼びです。」
掃除を終了して、声をかけてきた侍女さんの後ろについて万里子の部屋まで行った。
侍女さんが扉の中へ声をかけてから、扉を開けるとそこにはウェイト殿下と着飾った万里子の姿があった。
「ねぇ、セツ、私たちが結婚するの知ってる?」
とやたらと得意気な顔をして万里子が私に話しかけてきた。
「私、こんな格好いい人と結婚できるなんて幸せだわ。まぁ、セツみたいな薄汚れた子には到底無理ね。それにしても、あんたの首にかかっているそのペンダント、あんたにはもったいないわ。」
「万里子、あいつが着けているペンダントが欲しいのかい?衛兵!そいつを捕らえろ!」
部屋の入口の辺りに控えていた衛兵たちが私に襲いかかってきた。床に押さえつけられた私に向かって万里子が歩いてくる。
そして、私の大切なペンダントをはずそうとした。
「やめて!!そのペンダントは私の大切なものだ!!あんたなんかが触っていいものじゃない!」
私は衛兵たちに押さえつけられていようとも、暴れ続けた。それでも、ペンダントは万里子にとられてしまった。
ペンダントを開け、中身を見た万里子は
「何これ、こんな写真を入れてたの?あははっ!あんた、かわいそうな子ねぇ。」
そう、嗤った。そしてその写真ごとペンダントを魔法で燃やした。
「あああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
どこかで、何かが、切れる、音がする。
もう、何も考えられない。あのペンダントだけが私の心の拠り所だったのに………。
燃えかけたペンダントを万里子から奪う。なぜか、私の手には鋭い鉤爪が生えている。腕に、鱗がついている。目線が、高くなる。万里子の、驚愕に見開いた目が見える。
私は、窓を破って外へ飛び出した。高い高いお城の部屋から。