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FINAL・Story 【姉と僕の異世界譚】  作者: 粗品はカラシ
6/8

episode6 覚悟しろよ

前回までの”FINAL・Story”は.....


森で熊もどきと戦っていた子犬もどき


だが熊もどきの攻撃で瀕死ななってしまう。


それを見ていたシズクが激怒し、熊もどきに戦いを挑む?



子犬もどきを抱き上げたシズクは慈母の表情で傷ついた子犬もどきを優しく撫でた。


「ゴラァ! 熊公! キサマは絶対に許さない! 死んで詫びろ!」


熊もどきに怒鳴るシズクのその身体からは真っ白な闘気が舞い上がっていた。


「クグイ、リュミ、その子を安全な所に! 弱い者虐めしか出来ない外道がぁ!」


シズクは子犬もどきを二人に託すと、右手にナイフを持ち、疾風の如く足元の土を抉りながら駆け出した。


『まかせてなの! この子はわたしがいやす(回復)の! だからシズクもがんばるの!』


リュミから発する光が、子犬もどきを包むと苦しそうだった呼吸が、徐々に穏やかになって見る見るうちに傷が治っていく。


「ね、姉さん、ダメだ! 今の僕達じゃ勝てないよ! 早く逃げよう!」


クグイは熊もどきとの圧倒的な力量差に戦意喪失していた。


「オリャァァァ! 熊公!! 死にさらせ!!!」


シズクは疾風迅雷の勢いで熊もどきに肉薄する。


が、しかし、熊もどきも太い()()()()で迎撃してきた。


ドゴォーン!!! 「キャァー」


熊もどきの二本の腕に薙ぎ払われたシズクの華奢な身体が宙に舞った。


『シズクぅ~!? シズクぅ~!? だいじょうぶなのぉ~?』


吹っ飛ばされたシズクがゴロゴロと転がり大きな樹に当たって止まった。


「あっ!? ね、姉さん!?」


クグイは、シズクの下に駆け寄るが、傷だらけの姿を見て、顔面が蒼白になり目は虚ろで表情は絶望感に囚われていた。


「僕が意気地なしだから姉さんが.....僕が臆病だから姉さんが.....僕が弱いから姉さんが.....僕のせいで......僕のせ......僕の......姉さんが......姉さ......ねえ.....あああああぁぁぁぁぁ!!!」 プツン


クグイは掛け替えのない存在が傷ついてる事に正気を失っていた。


『クグイ!?どうしたのなの~?クグイィィィ~!?』


「ううう、痛ててて!! 痛い(イタイ)なぁ~ 危うく、わたしが遺体(イタイ)になっていたわ! なんつって!? ぶはははは!!」


普通(LV1)なら即死の一撃を受けたシズクだが、熊もどきの攻撃が当たる瞬間に皇流・三神派の足さばき(バックステップ)で威力を軽減していた。


『シズクぅ~!? クグイがぁー... クグイがぁー... おかしいの~!?』


リュミはシズクの無事を確認すると余裕のない表情でシズクに訴えた。


クグイは顔が無表情になり無機質な声で独り言ちた。


「キサマは()を怒らせた」 クグイの身体から黒い闘気、否、魔力が噴出していた。


「キサマは()尊厳(姉さん)を傷つけた」 クグイは熊もどきに向かってゆっくり歩きだした。


「キサマは()が煉獄に引導を渡す」 クグイの魔力が莫大になっていく。


クグイの膨大な魔力によって木々はざわめき小動物などは、その場から逃げるか岩などに隠れ息を潜めていた。


「ふふふ、クグイも本気を出すようだわ! わたしも少しだけ本気だすかなぁ! 覚悟しろよぅ! 熊公ぅ!」


シズクがニヤリと笑うと雰囲気がガラリと変わった。先ほど比べ物にならないほどの神々しい闘気を纏っていた。まるで不思議玉を7つ集めると願いが叶う国民的アニメ主人公が変身した時の様に......!!!!


『GYA!? GYA!? GYA!?』


熊もどきは二人が纏う覇気に戸惑い怯えていた。今まで、自分が狩る者で人間のような矮小の生物は獲物だと思っていたが、今、目の前に現れた人間は絶対的の強者である自分をいとも簡単に撲滅出来る圧倒的存在....熊もどきは本能的に直感した。触れて(怒らせて)はイケナイ者に触れてしまった事を.....


ザッザッザッザッザッ

クグイは熊もどきに向かって歩いていると目の端に光の帯を捉えた。


(んっ? あれは姉さん? はっ!? ケガは..... 無事そうだ!)


クグイはシズクの無事を確認し安心していると、シズクから(指示)がかかった。


「クグイィー! 今から熊公にお仕置きするからぁー わたしの支援よろしくー!」


「姉さん! 了解したー! まずは、姉さんに【アタック(攻撃力)ディフェンス(防御力)デュエルアップ(二重上昇)】 んでぇー 熊公には【ソイルバインド(土拘束)】 もう一つおまけに【エアーブレット(空気弾)】でどうだぁー」


クグイは()()()()()()に魔法を唱えた。


「分かってるわね~♪ 流石わたしの相方! 覚悟しろよ! 熊公! 【皇流・三神派・神武の舞】どりぁー..... 」


ヒュン、ヒュン、ヒュン、 ナイフで風を切る音がする。直後にザッ、ザッ、ザッ、肉を裂く音が響いた。

ザッザッァーザッザッァー....ダァダァダァーーーーン


勝負は一瞬だった。熊もどきが光の粒子になって消えてゆく

作者 :お疲れ様です。クグイさん!何か飲み物でもお持ち致しましょうか?


クグイ:へっ!?な、何を言ってるのですか?の、喉は乾いてませんよ!?


作者 :あっ!?デスヨネー.... お腹が減ってるのですね? パ、パンでも買ってきます。焼きそばパンでいいですか?走って買ってきます!すぐ買ってきます!3分で買ってきます!だから怒らないで下さい。


クグイ:あっ!?待って、待って!?どうしたんですか?僕は怒ってませんよ?


作者 :クグイさんを怒らすと.....ガクッ


クグイ:えっと...作者、が、がんばれ?



次回【怖くない!怖くない!ほら!】





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