表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
9/410

1話

「本当に篠田と、だな?」


「うん。確認しても良いよ」


むつは疑われた事に不満だったのか、唇を尖らせている。だが、そんな顔もすぐに引っ込めると、デスクに広げた化粧品を片付けた。小さなポーチに必要最低限の化粧品を入れ、鞄にしまった。そして、携帯と財布、ハンカチがある事を確認した。


準備が整ったのか、立ち上がりかけてむつはポーチから口紅を取り出した。口紅を塗り唇を動かして馴染ませ、グロスで艶を出し、ティッシュオフしている。


「よしっ、良いかな?」


いつものショルダーバッグではなく、ハンドバッグを持ち、むつは立ち上がった。


「むつ」


「んー?」


山上です呼ばれたむつは、振り返った。と、同時に携帯のカメラで何枚も写真を撮られた。


「祐斗にも見せてやらないと」


「何でよーっ‼」


「むっちゃん、あんまり喋らない方が良いよ。喋らなければ、声かけたくなるくらい可愛いから」


「それは無理だわ」


くすくすと笑いながら、むつは白いロングコートを羽織った。


「じゃ、行ってきまーす」


「あ、いってらっしゃーい」


むつは、颯介と山上に手をひらひらと振ると足取り軽く出ていった。


「篠田さんと食事?あんなにばっちり化粧もネイルも着替えもして?」


「絶対に嘘だろ。つけるか」


「まかれると思いますよ」


「だよな…とりあえず祐斗にメールでむつの姿を送ってやるか」


「社長…他にやる事ないんですか?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ