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2話
西原は、ゆっくりと遠ざかっていくテールランプを見ていた。見えなくなるまでその場に立ち尽くしていた。
角を曲がり冬四郎の車が、完全に見えなくなると、西原は深い溜め息をついた。だが、すぐにその場を動く気には、なれないのかしばらく立っていた。
むつの言った通り、すっかり酔いは、覚めてしまっていた。これから部屋で缶ビールでも呑んで、とっとと寝ようかと思った。
がしがしと頭をかきながら、腕時計で時間を確認し、マンションの方に歩いていく。
「うっわ…」
ビール呑んで寝る、よりシャワー浴びてさっさと寝た方が良さそうな時間だ。あと4時間もしたら、勤務してなきゃいけないのだ。
そして、こらからむつを送って帰る冬四郎には、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。明日、夕方あたりに寝不足大丈夫かと礼のメールを入れておこうと思いながら、西原はエレベータを待っていた。




