表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
77/410

2話

むつはもう沼井の話をしたくなかったのか、西原とぎゃあぎゃあと関係ない話で盛り上がっていた。それを察してるのか、冬四郎と篠田もそれに時々混ざったりしていた。


篠田をホテルの前まで送り届け、西原をマンションの前で降ろした時、一緒にむつも降りていった。


「ちょっと待ってて」


冬四郎にそれだけ言っただけで、むつと西原は顔を寄せて何かを話している。冬四郎は前を向いているようで、2人をそっと見守っていた。


西原がむつの手を取って、何かを言っているのが見える。むつはゆるく首を振り、笑みを浮かべている。冬四郎は、2人を見ながら若いねぇなんて思ったりして、そんな風に思う自分は、おっさんなんだなと思っていた。


むつが嬉しげに西原に笑いかけたと思うと、西原が引っ張るようにしてむつを車まで連れてきた。そして、助手席のドアを開けた。


「宮前さん、送って頂いたうえにお待たせしちゃって、すみませんでした」


「そんな事は気にしなくていい…もう良いのか?」


「はい。むつ…おやすみ」


「ん、おやすみなさい。また…ね」


大人しくむつが乗ると、西原は冬四郎に向かって会釈をしてぱたんっとドアを閉めた。


むつが、西原に手を振ると西原も恥ずかしそうに手を振り返していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ