表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
76/410

2話

「見たら分かるんですか?」


「いえ、分かりません。本人にしか分からない事のようでして…結局、何故怪異があると思っているのかも、わたしには分かりませんでしたし」


悩むようにむつは黙った。篠田も結局の所は、何も知らないに等しかった。


2人が黙ってしまうと、前に座っていた冬四郎と西原もどうしたものかと顔を見合わせた。


「とりあえず、帰りましょうか。西原君もむつも明日は仕事でしょうし…篠田さんはホテルどこですか?」


「あ、そうだね。宮前君も仕事あるのに遅くまで付き合わせてたら悪いし。ホテルは…」


「じゃあ…篠田さんから送りますね」


冬四郎は車のエンジンをかけて、ゆっくりと走らせた。


「いや、むつさんからの方が良いんじゃないのかな?女の子だし、あんまり夜遅いのは…十分遅くさせちゃいましたし」


自分を心配して話題にあげられているにも関わらず、むつは腕組みをしたままどこからを見つめ、悩んでいるようだった。


先程までの心地良い酔いは、あっという間にどこかに行ってしまった。


「足りなかったかなぁ…」


「な、何がですか?」


むつのぼそっとした呟きは篠田にだけ、聞こえたようだった。顔を上げて篠田の方を見たむつは、ふふっと笑った。


「先輩お酒足りなかったよーっ‼もぅ‼」


「そんな…えーっ。今度ゆっくり呑もうな、な?今日は無理だろ、明日起きれなくなる」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ