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よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
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2話

「うわーべったべた」


晃がシャツを脱ぐいでいる間、むつは背を向けていた。一緒に部屋に入ったからといって、手伝う気はさらさらないようだ。


「わざとなの?」


「お前、山上さん大好きなんだな。これ、京井さんにクリーニング頼めるんかなぁ?」


「頼んでも仕上がるの今日なわけないじゃん。袋につめて持って帰りなよ」


「お前が洗っといてくれよ」


「…袋、貰ってくる。貸して」


むつは紅茶の香りのするシャツやネクタイを受け取った。そして、出て行った。晃は渡されたおしぼりで、顔や身体を拭いてシャツを羽織った。素肌の上をさらっとしたシャツが滑るようで、心地は良かった。


汚い物を持つように、むつはシャツをつまんで持って京井にビニール袋を頼み、がさっと放り込んで入れ、ぎゅっと口を縛った。


「お持ち帰りか?」


「洗濯してこいってさ」


冬四郎は、自業自得だよと笑った。


着替えを済ませた晃が出てくると、絨毯に散らばった氷も紅茶の染みもなくなっていた。テーブルには、むつのだけではなく全員分の飲み物が新しく用意されていた。

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