表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
46/410

2話

「まぁ待て聞けって。お前、その変な気配がしたって言ってたけど…人間だったのか?お前がドア越しにも気付いたって事は…」


頬を膨らませて怒っていたむつだったが、冬四郎の話を聞いているうちに、だんだんと思案顔になっていった。


「あ、人じゃなかった?けど足音聞いてるよ」


「でも、京井さんもほら人の形だし…それなら西原君が追い付けないのも納得だな。彼が取り逃がしたにしても姿さえ捉えられなかったんだからな」


「京井さんって昨日の?京井さんは人じゃないのか?」


むつと冬四郎は、晃の方を向いて頷いた。晃は、ふーん?と感心したような声を出しただけだった。


「ねぇ、結局さ…仕事の依頼はするの?するなら、誰からの相談をいちにぃが受けたのか知りたい」


昨日、帰ってきてから晃は冬四郎としたような話をむつにしただけで、重要なその内容や誰からの相談なのかを言わなかった。むつも冬四郎も強いては聞かなかったが、やはり気になるようだった。


「西原先輩と一緒に嗅ぎ回って分かるなら、そうする。けど…したくはないかな。ま、した所で簡単に尻尾が掴めるとも思えないし」


むつは努めて明るく言った。


「でも、この疑心暗鬼感はどうしたら良いんだろ。颯介さんにも、昨日は篠田さんと2人でって事で話してるし…もうあんまり嘘はつきたくないかな」


むつが少しだけ悲しそうに言うと、冬四郎も晃も何と言ったらいいのか分からず、黙った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ