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７話

「持ってて。あと、少し下がって」

むつは祐斗に日本刀を押し付けると、後ろに下がらせた。冬四郎もむつが何をするつもりか、分からないが少し下がった。

パーカーのポケットに手を突っ込み、サルエルパンツのポケットに手を突っ込み、ようやく札を出したむつは、はぁーっと大きく息をついた。

指で札を挟み扉に近付けると、ばちっと火花のような物が散った。だが、むつは手を引っ込める事はせずに逆にぐぐっと札を近付けていく。

眉間にシワを寄せて、力任せに札を押し付ける。むつが、ちっと舌打ちをしたと同時に札が燃え一瞬で扉を炎が包んだ。そして、花火のように小さくなった炎が弾けた。

側に居た冬四郎がむつを庇うように引き寄せて、腕で顔に火の粉がかからないように防いだ。