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よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
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7話

むつも西原も人形の動きをじっと見ているだけて、自ら動こうとはしない。両手を伸ばして、むつに掴みかかろうとしていた人形の手をむつは刀を抜いて一振りでばっさりと切り落とした。そして、そのまま腰を落とし気味に人形の胴体を着物ごと真っ二つにした。


西原は、むつが言っていた足を折ればを実行しようとしていた。それを見て、むつはあっと声をあげた。


「女には足ないよっ‼」


「先に言えよ」


足を狙うのを辞めた西原は、腕を伸ばして頭を掴むと人形の胴体から引き離して、床に投げつけた。だが、頭がなくなっても人形は何も変わる事なく動いている。それを見て、むつと西原は、うわっと気持ち悪そうに叫んだ。


「女って厄介だな」


「あたしに向かって言う?」


西原が頭を取った人形をむつは、腰の辺りから横に切った。着物が厚くて、少し刀が重たく感じられた。


「着物が邪魔…先輩、脱がすの得意じゃなかったっけ?剥いちゃう?」


「言い方が悪い。着物って帯ほどかないとダメだろ?生身なら、楽しそうなんどけどな」


「せーくーはーらー」


くっくっくとむつと西原は並んで笑っていた。


源太はペンライトで照らしながら、むつと西原の余裕そうな様子を見て、少し羨ましく思っていた。

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