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7話
ドアを閉めると、外から入ってくる僅かな光もなく真っ暗になった。だが、かちっと音と共に細い光が、3ヶ所から現れた。むつと颯介と祐斗のペンライトだった。
「祐斗も持ってたんだ?」
「むつさんに持っておくようにって前に言われましたからね。軍手とマスクはないっすけど」
「そう。けど良かった…これなら別れても大丈夫そうだね」
むつはペンライトで左右の廊下を照した。何もなく、静かで真っ暗な廊下だった。非常灯さえついていない。
「別行動っすか?」
「うん、固まって動いてたら時間の無駄。あたしは源太と行くから…祐斗としろーちゃん、颯介さんと先輩で。社長を見つけ出して保護してくれる?あたしは源太と人形たちの所に…って言いたかったんどけどなぁ」
困ったように言いながら、むつはペンライトを廊下に向けた。




