表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
333/410

7話

あっという間に、むつと同じ背丈にむつの顔をした式神が出来上がった。むつは、それを抜いた日本刀ですぱっと縦に切った。切られた式神はすぐに小さな紙に戻ると床に落ちた。


何をしたいのかと、颯介と祐斗が見ている。冬四郎と西原と源太も興味深そうにむつが何をしようとしているのか見ていた。


日本刀を右手だけで持ち、一度振るうと左手を出してそこに刃をあてがった。そして、勢いよく引いた。


「むつさんっ‼」


祐斗が慌ててむつから日本刀を取り上げた。颯介もすぐに駆け寄ると、むつの左手をとった。


「あれ?」


だが、むつの左手には切り傷も何もない。


「人は切れないの。だから…持っていく。人に向けても模造刀と変わらないからね」


むつは祐斗の手から日本刀を取ると、ぱちんっと鍔を鳴らして鞘におさめた。


「沼井夫人は…切れるかな?」


布を巻きながら、むつがそう呟いたが誰も返事はしなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ