6話
「まだ取り憑かれてないなら暗示を解いていく…のが1番だけど。それが人形たちに知られると危ないよな。強行する可能性あるし。実際にさ、取り憑かれたら死んだも同然なんだよな」
「祓う事は?」
「無理だな。んー何て言うか、取り憑くってさ身体と心を支配する事だろ?結局の所…弱らせて死なせて、身体を奪ってるから。その人の魂自体はもう存在しないんだよな。だから、祓えば死ぬ。取り憑く人形が居て、生きてる」
むつは腕を組んで、しばらく黙った。
「あ、操り人形が操る側になったって事か。操るのは生身の人間ね」
「嫌な言われようだけど、そうだな」
「うちの社長…山上はまだ助かる?」
「かずえの連れてきた男だろ?危ないな、あと1回、2回が限度って所だな」
源太があっさりと答えると、むつもだが颯介と祐斗は険しい表情をウカベテ黙った。
「待った。むつは2回契約して、1回は山上さんのを被ったんだよな?けど、それは解けた。ってなると、むつが契約してるカムロ?とか言うやつが気付いたりしないのか?」
「気付くだろうな。あちこちで監視されてるからな…ってなると、むつが被った分は山上に回されるな。ましてや、山上はかずえのを被ってる形だからな」
源太の言葉を聞いて、むつは顔を上げた。そして、何度も瞬きをした。




