表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
311/410

6話

西原が本気で偽者の冬四郎と殴りあっている間に、むつは颯介の袖を引っ張ると何かを耳打ちした。颯介は、きょとんとしていたが、頷くと気付かれないように偽者の冬四郎の後ろに回った。


颯介はタイミングを見計らって、偽者の冬四郎の両脇に腕を入れると、羽交い締めにした。


「なっ、狡いぞ2人係りは‼」


ばたばたと暴れたが、力では颯介も負けていない。颯介が押さえ付けている間に、むつが手にしていた札を胸の辺りに張った。


「動きを禁ず」


むつがそう言うと、ばたばたとされていた手足をだらんとさせて、偽者の冬四郎は動かなくなった。


「放して大丈夫…たぶん」


颯介が放れると、偽者の冬四郎はかしゃんかしゃんと音を立てて床に落ちた。


「人形…?」


「だね」


サイズの合わないシャツやズボンを身に付けた、木と糸で出来た人形が床に転がっていた。


「不審者の正体はこれか」


「先輩、大丈夫?祐斗も…立てる?」


むつは祐斗の手を取り引っ張って起こそうとしたが、踏ん張りが足らなかったのか、祐斗に引っ張られるようにして転んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ