表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
274/410

6話

次にむつが気付いた時には、すでに部屋の中は暗くなっていた。人の話し声も聞こえない。もしかしたら、誰も居ないのかと思ったが、颯介や祐斗が着替えを取りに行くにしても黙っていくはずはないと思った。


むつは布団から出ると、手探りで部屋の電気をつけた。そして、ドアを開けてリビングに出ると冬四郎だけが居た。ソファーに座っているせいか、顔は見えない。


「しろーちゃん?」


冬四郎なら、すぐに顔を上げてくれそうなのにも関わらず、むつが呼んでも冬四郎は返事もしなければ顔を上げる事もない。


むつの心臓が大きくどっくんと鳴った。不安なのか恐怖なのか判断のつかない、何とも言えない不快感だった。


そろそろとソファーに近付くと、むつは冬四郎の顔を覗き込んだ。


「ん、むつか?どうした?」


「声かけたのに…無視?」


「あぁ、そうだったか?気付かなかった」


顔を上げた冬四郎は、にこやかにむつの顔を見ていた。いつもと変わらない様子に、むつはほっとしたように冬四郎の隣に座った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ