5話
朝食を終えると、片付けをしてむつは部屋に入って行った。残された男3人は、する事もなくコーヒー片手にむつが出てくるのを待っていた。
西原は寝不足なのか、欠伸をしては目尻に浮かんだ涙を拭っていた。
「そんなに、遅くまで起きてたんですか?」
「そうだなぁ。寝たの明け方だったよ…よく、あいつ平気で居るよ」
「ナニしてたんですか?」
颯介の意地悪そうな笑みを見て、西原は苦笑いを浮かべた。話をしていただけで、後は本当に自分でも驚く事に何かをする事なく一緒に眠っただけだった。
「色々、話を聞いただけですよ。やましい事してませんから、疑わないでくださいよ」
「疑いたくもなりますよ。一緒に寝てたんですから、しかも同じベッドで」
祐斗は不潔な物を見るように、西原をじろっと見た。祐斗からこんな扱いを受けて西原は、本当に困ったような顔をしていた。
「むつに確かめてみたら良いだろ?何なら、一緒に寝ようって言ってみるのも」
「誰が一緒に寝るの?」
部屋から出てきたむつは、首を傾げていた。途中からは会話を聞いていたようで、不思議そうな顔をしていた。
「祐斗君が一緒に寝たいってさ」
颯介が言うと、祐斗が顔を真っ赤にしていた。
「あたしと?なら、今日も泊まる?明日もバイト以外の予定ないんなら良いよ?」
「なっ…ちょっ‼むつさん‼」
「ってか、その辺にベルトない?」
今日もむつは私服だった。紫色のTシャツにグレーのパーカーにスキニーパンツとシンプルだったが、Tシャツの丈が少し短いようで、ちらちらと白い肌が見えていた。




