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5話
「まぁ…まだ分からない事ばっかりだから、もぅ少し調べてみるよ」
「1人で大丈夫?」
こぼした灰を集めて、灰皿に入れるとむつは灰皿にタバコを置こうとして、取り落とした。
「大丈夫。けど、今日みたくなったら困るから…携帯だけ気にしといて欲しいかな」
「お前、さっきから何やってんだよ。見えてないのか?」
タバコを拾って、西原が灰皿に置いてくれた。むつは、うーんと首を傾げていた。
「分かった。とりあえず大した事にならなくて良かったよ」
「うん、本当それね。今日はありがと…で、遅い時間だけど皆さんどうします?」
「どうするって?」
「泊まる?泊まるなら…布団あと1組しかないから、誰か床で寝てもらうけど」
颯介と祐斗は、山上が寝かされている部屋をちらっと見てから、顔を見合わせて頷いた。心配だから一晩、付き添いたいのかもしれない。
「じゃあ、俺も泊まろ。何か楽しそうだし」
「じゃあ、先輩床ね。はーっお腹すいた、何か作るけど…食べる人?」
立ち上がりながらむつが言うと、黙って3人とも手を上げた。




