表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
176/410

4話

「そう、ですね…能楽、狂言?の野村も格好いいなって思うんで興味はありますよ。あとは浄瑠璃ですね。近松門左衛門の曽根崎心中とか…あの、お坊さんがお寺の鐘に隠れたけど龍になった女性に焼かれちゃう話は…また違いましたっけ?」


「うふふ、若いのに趣味は渋いわね。お坊さんのお話は…道成寺の事ね。それは、能も文楽もあるわよ。悲恋っぽいのが好みのようね」


「かもしれませんね…けど、全然分からない事ばっかりで。こういう所に来たのも昨日が初めてだったんです…何か入りにくいっていうか」


「あら、昨日も来て今日も?何だか嬉しいわ」


むつの言葉に機嫌を良くしたのか、女性はにこにこしながら、資料展示室に入ると分かりやすく説明を始めた。


「先ず、お嬢ちゃんの興味のある能楽だけどこれはね、奈良時代頃に入ってきたもので、雅楽って分かる?」


「えっと、神楽とかですか?音楽に舞を合わせたもの…?」


「あら、物知りね。雅楽と一緒でお偉方の楽しみだったのが民間に広がって、笑いの芸や寸劇に変わっていったのが猿楽って言われる物で、それが今の能になっていってるの」


「翁とかですか?お祝い事とかお正月にする、明るい感じの…」


「そうそう。興味があるってだけあってやっぱり知ってるわね。それで浄瑠璃だけど…ちょうど人形があるわ」


女性に案内されケースに入った、人形の前にむつは立った。意外と大きく重たそうに見えた。


「おっきいんですね…だから、3人で1体の人形を動かすんですか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ