表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
126/410

3話

祐斗が言いかけると、颯介が祐斗の袖を引っ張った。慌てて、祐斗は手で口元を押さえたが遅かった。


「あーそれね」


むつは照れたような、苦笑いのような微妙な笑みを浮かべて見せた。意外な反応に、颯介と祐斗は、おっ?と思った。


「何かあったんすか?」


「んー?実家に帰った時にさ、お兄ちゃんとしてなのか男の人としてなのか、分からなくなった…から」


「そうなの?」


「うん…何か、落ち着いた感じ?こう、波があるのかしらね?」


颯介と祐斗は顔を見合わせた。


「片想いに波ってあるもんすか?」


「さぁ?…むっちゃんの場合は複雑だから、分からないけど」


「ま、それはどうでも良いでしょ?」


話は終わったとばかりに、むつはテーブルの上を片付け始めた。


「ねーねー、それよりおはぎが何で出てきたんすかー?」


「もー知らんがな」


お盆にマグカップと灰皿を乗せると、むつはさっさとキッチンに入っていった。


「あーぁ。怒らせた」


「俺のせいっすか?」


「たぶん、違うかな。おはぎね…よく分からないけど、西原さんがおはぎを買うのに並ぶか否かをむっちゃんに相談したらしいよ」


「?」


颯介の説明を聞くも、祐斗はさっぱり分からないという顔をしていたし、颯介もよく分からない、という顔をしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ