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3話
「他にも何かあるの?」
「ある‼けど…まだ言えない。手伝って貰う時が来るか、終わるかするまでは言えないかな…その人の名誉?もあるし」
むつはそう言うと、煙のせいで出てきた涙を人差し指で拭った。
「ふーん?俺らの知ってる人の事で何か言われたんだね?まぁ想像つかないでもない、かな…」
颯介は納得はしていないようだが、とりあえずむつの口から聞けた事には満足したようだった。
「察しが良くて助かります」
むつは溜め息と一緒に煙を吐き出すと、タバコを揉み消して、コーヒーを飲んだ。
「じゃあ、俺と祐斗君はしばらく待機要員だね。何かあればすぐに言う事。良いね?」
「うん‼」
何故か照れたようにはにかみながら、むつがしっかり返事をすると、颯介と祐斗もようやく笑みを見せた。




