表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
復讐鬼  作者: 中村淳
第2章 『学校での戦闘』
31/113

第2章 20話 『乱入者』

黒崎龍平の動きを封じた人物は更に続けてこう言った。


『さてと…動きを封じたことだし。殺そうかな』


すると、その人物の影は斧のような物になり黒崎龍平の影を斬ろうとしていた。


「ヤバイな…」


だが、今の彼はあまりそのことに恐怖を抱いてはいなかった。

そして、斧の影が黒崎龍平の影を斬ろうとしたその時、もう一人の乱入者が体育館の天井から現れた。


「<火の鳥よ、彼の者を護れ>」


すると、火の鳥が斧の影を直撃し影を分散させた。

天井から現れた人物はそのまま着地し、黒崎龍平の元に向かった。


「初めまして黒崎龍平君」


「初めまして…」


「俺の名前は吉野裕介。君の味方だから安心して」


そう言うと彼はニッコリと笑った。


「さてと…、俺はあの影を操る奴の相手するから君は月影雅義の相手してくれる?」


「分かりました…最初からそのつもりです」


そう言い残すと黒崎龍平は月影雅義の所に向かっていった。


「可愛げのない後輩だな…」


吉野裕介は少し困った様子を見せた。



月影雅義は焦っていた。


「どうする…どうする…何故あのような高貴なお方がここにいるのだ」


「おい…、さっきからごちゃごちゃうるせぇよ」


黒崎龍平は手に持っている刀で月影雅義を斬ろうとしたが、それは防がれてしまった。


「ちっ…」


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…あのような高貴な高貴なぁぁぁぁぁ」


さっきからこれなのだ。

少し苛ついてきたので聞くことにした。


「おい…、さっきから何なんだよ。あいつは一体何者だ?」


そう言いながら、黒崎龍平は影を操る人物の方に向けて指を指していた。


「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…なんたる無礼なことをしているのだ。あのお方は私が尊敬する黒鬼様の懐刀の黒鬼十師団の一人なのだぞ!」


「そうかよ…」


理由を聞いて少しがっかりしてしまった。

だが…


「あいつが十師団の一人か…」


その時、彼の頭にあることが過った。


俺はあいつを殺せるのか…


そんなことが過ってしまった。

だが、今は月影雅義を殺す方が重要だ。


「どうでもいい…さっさと続きをするぞ」


「あのお方に私の能力をお見せしたら…私は必ず師団に入れる!」


すると、月影雅義は持っている刃物類全てを体に突き刺した。

ナイフ四本を胸部に、刀を腹部に突き刺し、


「<我が痛みを糧として、彼の者に地獄を見せろ>」


すると、透明なナイフが空中に現れた。

そしてそれはそのままこちらに向かって来たのだ。

それを見た瞬間、彼は悟った。

これは防げない…

先ほどの拳とは比べ物にならない程の痛みがあれには込められているのだ。

その時、また声が聞こえた。


僕の力を貸してあげる…


その瞬間、黒崎龍平本人は気付かなかったが彼の目はとても鮮やかな赤色になっており、それと腕に漆黒のあざが浮かび上がっていた。

向かって来る、透明なナイフに向けて黒崎龍平は刀を構えた。

そのまま刀を振り回し、透明なナイフを切り裂いた。

切り裂いた後、彼はゆっくりゆっくり歩いていた。

戦意を喪失した月影雅義に刀を向けて、彼はずっと気になっていたことを聞いた。


「櫻子はどこだ?」


すると月影雅義は笑った。


「体育館の舞台の方を見ろ」


言われた通りその方に向くと、幕が上がっていた。

そこには、河村櫻子と水本早苗が背中合わせの状態で鎖によって動きが封じられていた。

そして、月影雅義は笑いながらこう言った。


「黒崎龍平…貴様には今から選択をしてもらう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ