表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
復讐鬼  作者: 中村淳
第2章 『学校での戦闘』
25/113

第2章 14話 『傍観者』

黒崎龍平と水本早苗の共闘が始まる頃、その光景を見てる2つの黒い影があった。


『なるほどね、あの始末屋をどうやって始末するのか見物だね影くん』


2つの内の1人がもう片方に話しかけた。

二人は両方とも黒い法衣を着ており、顔には鬼のお面を着けていた。


『そうですね。まぁ恐らく彼らが勝つと思いますよ。だって彼は…ですもんね』


その一言は風のせいでよくは聞き取れなかったが恐らく…


『そうだね…さてとそろそろ面倒なお客さんが来そうだよ影くん』


そして、彼らが覗いているビルの屋上の鉄柵にその男は立っていた。


「面倒なお客さんは酷いなぁ~、せっかくここまで急いで来たんだから遊んでくれよ」


『お断りしようかな』


そして彼らは対峙した。



学校の廊下では三人の闘いが始まっていた。


「<剣よ、彼らを貫け>」


すると、志村の剣は目にも止まらぬ速さでこちらがわに向かってくる。

体を捻り、攻撃の第一段はかわせるが、そのあとに来る第二段は体をかわしきれない。

自由自在に動くその剣に彼らは苦戦していた。


「はぁ…はぁ…、足に刺してくんなよ痛いんだから」


それを言いながら自分の足から流れ出る血を黒崎龍平は眺めていた。

かれこれこんなことを数分間続けていた。

水本早苗の方にはあまり攻撃が行かず彼女は無傷に等しい状態だったが、志村の剣を避けたりと体力を消費しておりかなりの疲労が溜まっていた。


「どうするの?、このままじゃ貴方出血多量で死ぬよ」


「残念だけど、鬼の能力で傷は治るんだよ。それも異常な速さでな」


するとみるみるうちに彼の傷は治っていった。


「そろそろ終わりにしましょう。あまり弱いものをなぶるのは好きではないのでね。

<剣よ、彼らを貫け>」


さっきよりも速く鋭い剣がこちらに向かってきた。恐らくこれを喰らったら自分は死ぬと思う。


「賭けに出てやる…」


握っていた刀を平行にし、向かってくる剣の先端に自分の刀の先端を突き刺した。

その瞬間、剣は鈍い音を発しながら粉々になっていった。

志村は驚いた表情を見せ、しばらくしてから落ち着きを取り戻した。


「いつから気付いていたのですか?」


「お前が水本に攻撃をしているときに変な違和感があったんだよ。お前は水本が避けた後にそのまま先端で貫けば良かったのにお前はそれをせずに刃の部分で切り裂こうとしたよな」


そして深呼吸をし、続きを話した。


「何でそうしたのかが分からなかったが、俺は1つのことに気づいたんだよ。お前と水本の距離がかなり遠いことにな。お前の能力は物質の長さや薄さを変えられるんだろ。但し長すぎると強度が落ちるんだろ。だから水本には攻撃が通りにくかったんだ」


全ての説明をすると彼は、


「大方はその通りですよ。あとは貴方が私の剣に攻撃を加え威力を落としたこともありますがね」


「降参しろ…、今ならまだ殺さないでおいてやるよ」


すると彼は少し笑った。


「お断りしましょう。それに…貴方の負けですからな」


その言葉の意味が分からなかったが、その言葉を発せられた後、背中に何かが突き刺さった。


「…え?」


振り向くと彼の背中に先程折った剣の破片が突き刺さっていた。


「どうゆうこと?、あいつの能力は長さを弄るだけでしょ!」


するともう1人、男が現れた。


「全く…1人で無茶しちゃってさ。始末屋はあんた1人じゃないからな」


そこには志村よりも一回り若い男がいた。


「お前は…、何者だ?」


傷口に布を当て、止血をしながら聞いた。


「俺はもう1人の始末屋だよ。さてとこの爺さんに変わって俺がお前らを殺してやるよ」


事態は深刻化しだした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ