666文字異聞/女勇者りったんが行く。
この物語に特定のモデルは存在しないにゃん……ほんとだじょ。
ある日、りったんが独り暮らしするアパートへ一通のハガキが送られてきました。
国土交通大臣認可、二級勇者試験の合格通知……。
「やったわ、これでしがない経理事務の仕事ともおさらばよ」
そうです、彼女は脱サラして女勇者になる資格を得たのでした。
「二級勇者として五年がんばれば、次は一級勇者の試験が受けられる。それに合格すれば……」
りったんは目を閉じ、バラ色の人生を思い描いてうっとりしました。でも一級勇者への道のりは長くて険しいものです。なにせ今の彼女は、まだレベル1の新米勇者なのですから。
「ようし、ではさっそく経験値かせぎの旅に出かけましょう」
彼女は、金属バット片手に意気揚々と自宅を出発したのでした。
しばらく行くと、前方に一匹のスライムが現れました。りったんは、ほくそ笑みます。
「ふふん、スライムじゃないのよ。あんな雑魚キャラでは経験値の足しにもなりゃしないけど、晴れて勇者になった記念に、ひとつぎったんぎったんに捻り潰してあげましょうね」
彼女は、金属バットを振り上げスライムに襲いかかってゆきました。
りったんの攻撃
ぺち
スライムは1のダメージを受けた
スライムの反撃
ずんべらりん!
りったんは178のダメージを受けた
「きゃあ、なによこいつ強すぎ」
りったんの攻撃
ひらん
スライムはかわした
スライムの反撃
ずんべらりんちょ!
りったんは237のダメージを受けた
「ぎゃあっ、殺されるうー!」
りったんは逃亡をこころみた
おっと、逃げられない
スライムはハルマゲドンの呪文をとなえた
ごろごろ、どっひゃーん!
りったんは987のダメージを受けた
りったんの首がもげた
これもシリーズ化したいにゃあ……(笑)