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蜜柑

作者: 月蜜慈雨
掲載日:2026/03/25

 



 昔読んだ小説は退廃の香りがした

 出来ることなら

 僕の美しい人だから と嘯きたい

 蜜柑はキスの感触がするらしい

 果肉を唇に押し当てた頃がセピア色に染まっていた

 無関心という最大の別れ言葉

 冷えた愛が凍えている

 離れることしか出来ない

 宇宙は広大だから

 きっともうこの次元で会うことはない

 リモート運営で廻る空港

 地球が滅亡するときはこんな感じなのかな

 人類の終わりはディストピアかユートピアか

 もし生きている間にそれが知れたら幸運だ

 高い高い視界で 内臓を透かしてみたい

 グロテスクな物は避けちゃいけない気がするから

 何でもかんでも赦される儀式を探して


 朝マックはそれでも美味しい

 昔読んだ詩集は淋しい 淋しい香りがした

 出来ることなら 人波を上手に泳ぎたい

 それが出来ないなら 

 溺れてしまいたい

 死ぬ時もどうか人の中で 

 蜜柑はキスの感触がするらしい

 蜜柑の擬人化を夢想して

 干渉が最大の愛の言葉なら

 私はとっくに死んでいた

 くっつくことで何とか生きている

 脆弱は私たち

 綻びるまでそこで

 リモート運営で廻る人工衛星にお願い

 私が死んだ後をどうかよろしくお願いします







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