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みんなへの誓い

「は……っ!?」

「起きたか観佳」

「雄揮……?」



崩れた校舎を背に観佳が身をよじる。



「痛ッ!」



観佳が眉根を寄せると、指からツーと血が伝った。



「お前、無理しすぎだよ」


雄揮は観佳に優しく、右手の人差し指に絆創膏を巻いてあげる。


あんな高速連射したら当然だった。


観佳の知らない内に、身体が悲鳴を上げていたのだ。


いくらゲームでも限界はある。


それを思い知らされた。



「無理するなって言っただろ?」


「だって……」



観佳は心配だったのだ。


あの時、魔法使いにやられた雄揮を見た時、張り裂けそうになった。


自分が助けてもらっていたため、そのショックは計り知れない。



さらに言えば、雄揮の剣は折れてしまった。


無理する条件としては、揃い過ぎているぐらいだ。


観佳が必死になるのも道理でしかない。



「とにかくアイツは逃げたけど、お前が無事で良かった」



戦いが終わった時、倒れている観佳に雄揮は真っ青になった。


抱き起こすと観佳は顔面蒼白。


雄揮も我を忘れそうになるぐらいだった。



だけど今、観佳がいる。


「約束したよな?お前は俺が守るって」


「うん……」


「だから任せろ。俺が守る何があろうともな」


崩れた校舎で雄揮は決意を固める。


戦いの最中も気付いていた。


動ける人達の存在。


悲鳴も聞こえない中、彼らは校舎に埋まってしまった。


おそらく、彼らは時間が動いた瞬間、助からないだろう。



だからその分、誓う。


観佳を守ってやると――

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