BATTLE second 魔法使いVS雄揮
魔法使いが手のひらに力を集める。
凄まじい魔力だが、雄揮は恐がらない。
小さく深呼吸すると、剣を地面に突き刺した。
「伸びろ!」
「なにっ!」
剣が魔法使いに向かって伸び、雄揮は柄をにぎったままだ。
素早く伸びた剣を元に戻し、魔法使いに切りかかる。
「ハァァァァッ!」
「ぐぅ……!」
数ミリの所で、魔法使いは杖で受ける。
雄揮はまだ止まらない。
剣をスライドさせ、杖を切っ先が走る。
当たるように思った。
しかし、相手は強力な魔法使いだ。
寸前で見切られ、雄揮は体勢を崩してしまった。
「邪魔だ」
「この……」
魔法使いは右手に溜めた魔力を解き放つ。
波動が放たれ、雄揮に向かう。
避ける術はない。
魔法使いは油断していた。
「なんの……っ ウラァッ!!」
だが雄揮は地面を蹴りつけ、遠く後退すると、波動を剣で受け、気合いで弾き飛ばした。
ズド―――ン!!
校舎の壁が崩れ、雄揮は白煙に包まれる。
魔法使いには見えないが雄揮はハッキリと相手を見えていた。
「喰らえ!」
「!」
白煙から伸びる銀の刃。
魔法使いはあまりに咄嗟のため、身動きが出来ない。
だが身体が反応し、再び杖で切っ先を受け止めた。
止まった切っ先が振動となり、雄揮は止められと知っている。
「巻き付け!!」
「な……なんだこれは!?」
杖に受け止められた剣は、切っ先から弾けるように割れ、魔法使いに巻き付いた。
巻き付いたのを確認すると、雄揮は天井を駆けるように、魔法使いに飛び込んだ。
「元の長さになれ!」
魔法使いが見えた時、雄揮は魔法使いを剣に巻き付けたまま、剣の縮めた。
これによって雄揮は急激に加速。
再び魔法使いの背後にピッタリくっついた。