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BATTLE1 美佳

雄揮に放たれた魔術師の炸裂音は、観佳のいる教室まで届いていた。



「雄揮?!」



まさか雄揮が?

観佳は震えた。


勘違いだ、と思いたい。


だけど聞こえた場所は雄揮の出た、廊下から。


観佳の意識はそちらに釘付けになってしまった。



「ハッ!」



振り返った直後、敵は突進してきた。

観佳は下腹部に痛みが走るのを感じる。


だけど解せないのは窓には敵はいなかった。


ずっと弓を構えていたが、その姿は確認していない。



「う……」



ヨロヨロと観佳は立ち上がり、新しい矢を取り出して、弓を引き絞った。


以前、敵の姿は見えない。


それでも観佳はキリキリと音を立て、これ以上はないほど矢を引き絞り、狙いを定める。



「くぅ……っ」



先程の一撃がまだ痛む。

正直、歯を食い縛らなければ辛い。


だけど辛いのは自分だけでなく、雄揮も同じだ。


自分が根を上げる訳にはいかない!



呼吸が固定してきたと同時に、窓の遥か向こうが光った。


敵である。



「まさか……鳥類なの!?」



だとしたらあの一撃も頷ける。

おそらく敵は超スピードで飛び込み、観佳に突進したのだ。


確認出来なかったのも相手が目視で捉えれなかったため。

そうと分かると、観佳は雄揮に内緒にしている

『PSAS』

のシークレット機能を使った。



実はこのシークレット機能、見つけたのは偶然だった。


たまたま裏に隠されている数字が目に止まり、紙に書き写したのがそもそもの始まり。


しかし、何故か写した記号番号とはバラバラになってしまい、それを遠慮なくパスワードとして打ち込んだのだ。


するといきなり

『SECRET CODE』

と表示され、以後使えるようになったのだ。



つまりこれは観佳のうっかりが産んだ奇跡の産物。


そして、この機能は相手のパラメーターを表示する優れ物だ。



「NO.1258スカイダーね」



観佳はすぐに相手の特徴を確認する。

やはり相手は超高速を得意とするらしい。



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