新しいパートナー
「ユウ!!」
ガルムの声が聞こえるが、意識を保てない。
血が流れ過ぎている。
厄災の針が抜けて行くと、そのまま倒れ込み、意識を失う。
気が付くと、明るい場所にいた。
さっきまで薄暗い迷宮の中にいたはずだが…
それに、視点が高い。
男性に肩車されているようだ。
すぐ隣には女性が、こちらを向いて微笑んでいる。
周りを見渡すと、どうやら元いた世界の遊園地だ。
この光景は知っている。
小さい頃、両親と一緒に遊びに来た遊園地だ。
楽しかったな。
これが走馬灯ってやつか?
そんなことを考えていると、不意に何かに引っ張られる。
身体から意識だけが引き抜かれて、浮上していくような不思議な感覚だ。
何も見えず、何も聞こえない闇の中で、機械のような声が響く。
「スキル 限界突破を使用。スキル ヘルプを限界突破します。」
「スキル ヘルプからスキル ヘルプ+に進化しました。スキル 解析が統合されます。」
「スキル 再生を獲得。スキル 自然治癒が統合されます。」
「称号 闇の因子を獲得。ステータスが上昇します。」
「称号 魔人を獲得。ステータスが上昇します。」
ヘルプさんが何かしている間に、意識はどんどん浮上していく。
次第に視界が白く染まり、暗転する。
目を開けると、元の薄暗い迷宮に戻っていた。
「ユウさん!良かった…。身体に異常はありませんか?」
治癒魔法をかけてくれたようだ。胸の傷が塞がっている。
「…アテナさん、ありがとうございます。今の所は問題なさそうです。」
「少し休んでください。今、ガルムさんが下層で足止めしています。」
ガルムならそう簡単に負けはしないだろうが、厄災は未知のモンスターだ。
今すぐ加勢に行きたいが、少し身体が怠い。血が足りないのだろうか?
足手まといになりたくはないので、言われた通りに、少し休んでから行こう。
「…わかりました。5分休んだら僕も下層に向かいます。」
「…どうか、無理だけはしないようお願いします。」
ただ休んでいるのも落ち着かないので、ステータスを確認する。
目が覚める間際にヘルプさんが何かしていたのが気になる。
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ツキナガ ユウ
Lv 1420
ステータスポイント 3741
STR 150
INT 80
VIT 80
DEX 56
AGI 150
HP 3000/6067
MP 7907/7907
物攻 7026
物防 6676
魔攻 7176
魔防 7176
速度 7026
スキル
限界突破 ヘルプ+ 必要経験値減少+10
スニーク+20 身体強化+25 再生 遠見+12
気配感知 早駆け+16 衝撃波+10 狂化+10
スタミナ+15
称号
理を外れし者 闇の因子 魔人
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ステータスがかなり上がっている。
それに、称号も何故か見えるようになっているし、体力がかなりの速度で回復している。
5分あれば全快できるだろう。
心の中でヘルプさんを呼んでみると、前のような機械の声ではなく、透き通るような女性の声が聞こえてきた。
『おはようございます。マスター。』
「うわ!」
「ど、どうしました?!」
思っていた声と違っているし、前よりかなり流暢に話すようになっていて驚いてしまった。
「あ、いえ!なんでもありません。お気になさらず、ははは…」
「それなら良いのですが……」
『驚かせてしまい、申し訳ありません。』
『ヘルプさん?』
今はアテナ達がいるので心の中で話しかける。
『はい。限界突破によりヘルプ+に進化し、人格を獲得しました。』
『人格って…。なんで進化したの?』
『限界突破というスキルが、かなり特殊なスキルだからです。』
『つまり?』
『限界突破というスキルは、本来存在しない進化スキルを生み出す力を備えています。マスターが、そのスキルの制御を私に一任されていましたので、自分を進化させることに成功しました。』
『なるほど。要するに運が良かったってことかな?』
『そうなりますね。』
『称号が見えるようになってるんだけど…』
『はい、少しだけ魔力に干渉し、歪んでいる所を修正しました。
理を外れし者は限界以上に達したスキルが5個以上あり、闇の因子を獲得したことにより与えられました。
闇の因子は、厄災の身体の細胞のようなもので、普通の人間ならば身体が崩壊します。
魔人は、闇の因子に適合したことで種族が変わったということになります。』
『えーと…俺、人間やめた?』
『そうなりますね。』
oh......ついに人間をやめてしまった…
『…魔人のデメリットは?』
『特にありませんが、強いて言えば身体に黒い箇所、または黒い斑点が出ることがあります。ですが、この世界では前例が無いため、特に問題は無いでしょう。』
『そっか。厄災って今のままで倒せそうかな?』
『今のままでは無理でしょう。ステータスポイントの割り振りをおすすめします。』
『やっぱりか。じゃあそうしよう。どう割り振るかな…』
ポイントの振り方を考えるためにもう一度ステータスを見る。
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ツキナガ ユウ
Lv 1420
ステータスポイント 3741
STR 150
INT 80
VIT 80
DEX 56
AGI 150
HP 3000/6067
MP 7907/7907
物攻 7026
物防 6676
魔攻 7176
魔防 7176
速度 7026
スキル
限界突破 ヘルプ+ 必要経験値減少+10
スニーク+20 身体強化+25 再生 遠見+12
気配感知 早駆け+16 衝撃波+10 狂化+10
スタミナ+15
称号
理を外れし者 闇の因子 魔人
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現在のステータスポイントは、3741ポイント。
どうするか悩んでいると、ヘルプさんが話しかけてくる。
『マスター、今の戦い方ならば物理系統を上げるのをおすすめします。』
『う〜ん…そうなんだけど……』
『将来的に魔法も使ってみたい、ですか?』
『バレてるか…。レベルの上限が上がっているとはいえ、有限だからね。』
『それに関しては問題ないでしょう。理由として、魔人になったことで、魔力系統のステータスが上昇しています。さらに、人間の時よりも魔力との親和性が高く、より少ない魔力で魔法を発動できます。』
『なるほど。まぁそれでも、少しぐらい振っても良いよね?』
『それはマスターの自由です。』
あくまでも、アドバイスという訳だ。
ヘルプさんの言っていることが本当なら、今は魔力系統に振らない方が良いと思うが、せめて1万ぐらいにはしておきたい。
見てて気持ちが良いから。
アドバイスを加味してポイントを割り振る。
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ツキナガ ユウ
Lv 1420
ステータスポイント 0
STR 1500
INT 700
VIT 857
DEX 200
AGI 1000
HP 6357/13837
MP 7907/20307
物攻 13776
物防 10561
魔攻 10276
魔防 11061
速度 11276
スキル
限界突破 ヘルプ+ 必要経験値減少+10
スニーク+20 身体強化+25 再生 遠見+12
気配感知 早駆け+16 衝撃波+10 狂化+10
スタミナ+15
称号
理を外れし者 闇の因子 魔人
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STR、VIT、AGIに多めに振って、INTは魔攻が1万ぐらいになるまで、余りをDEXに割り振った。
『下に降りる前に、試しに動いてみた方が良いでしょう。』
『だね。ステータスがかなり上がってるから今までとは違う動きになりそうだし。』
「アテナさん、この周辺にモンスターはいますか?」
「え?今はアルリス達が周辺の警護をしていますが…」
「わかりました。少し身体を動かしておきたいので戦ってきても良いですか?」
「構いませんが、無理はしないでくださいね?」
「わかってます。では、行ってきます」
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