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20/25

異常事態

最近、徐々にブクマ数が増えてきて嬉しいです( ◜ᴗ◝)و

 バジリスクを倒してから約半月の間、ほとんど1人でレベル上げをしていた。


 今日もレベル上げに行こうかと準備しているところに、急な来客があった。


 コンコン


「はーい」


「俺だ。出かける準備はできてるな。少し話がある。着いてきてくれ。」


「ガルムさん、分かりました。」




 ガルムと一緒にギルド長の部屋まで行くと、アテナとアルリスが既に待機していた。


 2人は迷宮の調査隊に同行していたはずだが…


「お久しぶりです、ユウさん。」


「こちらこそ、お変わりありませんか?」


「えぇ、身体はなんともありません。ただ少々奇妙な事態になりまして…」


「ま、とりあえず座ってくれ」


「…で、ガルムさんの話とアテナさんの話は同じ話ですか?」


「えぇ、同じ話です。と言うのも、厄災に変化が起きまして…」


「変化ですか?」


「はい。私達は厄災を監視しつつ、迷宮自体に変化がないか調査していました。

 しかし、迷宮には特に変わった点は無く、厄災の対処をどうするか話し合っていた所で、突然厄災が活動を停止したのです。」


「活動停止?」


「えぇ、それまで昼夜問わず歩き続けていた厄災が急に動きを止め、今では黒い卵のようなモノに篭っています。」


「卵ですか?」


「はい。その卵は今、イジスさんが障壁魔法で閉じ込めています。

 何が起こるか分かりませんので、戦闘の準備をお願いします。」


「僕も同行するという事ですよね?」


「はい、そうなります。」


「分かりました。幸い、レベル上げに行く途中でしたので準備は整っています。今からでも行けますよ。」


「それはよかった。では、出発しましょう。」





 〜馬車の中〜


「そういえば、ユウさん。レベルはどこまで上がりましたか?」


「そういえば聞いてなかったな。半月でどこまで上がったんだ?」


「少し待ってください」


 ===================

 ツキナガ ユウ

 Lv 1420

 ステータスポイント 3741

 STR 150

 INT 80

 VIT 80

 DEX 56

 AGI 150


 HP 5067/5067

 MP 5907/5907


 物攻 6526

 物防 6176

 魔攻 6176

 魔防 6176

 速度 6526


 スキル

 限界突破 ヘルプ 必要経験値減少+10

 スニーク+20 身体強化+25 自然治癒+20

 解析 遠見+12 気配感知 早駆け+16

衝撃波+10 狂化+10 スタミナ+15


 称号

 エラー繧ィ繝ゥ繝シエラー繧ィ繝ゥ繝シエラー

 ===================


 約半月のレベル上げで1420まで上がったものの、何故か称号の欄がバグってしまった。


 新しいスキルも覚えてはいないが、特に問題ないだろう。


 それに、狂化のレベルが上がる度に反動が軽くなっているようで、今では全力で動いても30分程維持出来るようになった。


「1420ですね」


「…1000」「…1000か」「…1000ですか」


「どうかしました?」


「ほんとに限界が無いんだなと思いまして…」


「あぁ、実は上限が無い訳ではないんですよ。というのもスキルレベルは、一定のレベルで上がらなくなりましたので」


「つまり、上限を無くすって言うより、上限を引き上げるって言うことか」


「そういうことになりますね。なので、おそらく1500、または2000辺りで上限じゃないかと思います。」


「なるほど。俺が全力で戦っても大丈夫そうだな」


「それはまたの機会にお願いします。今は厄災の件を片付けなければなりません」


「わかってるさ」



 〜迷宮20階層〜



「イジス、問題無いか?」


「えぇ、未だに動きはありません。」


 アルリスがイジスというお爺さんと話している。

 厄災の騒動の時に活躍した人物らしい。


 そして、目の前では少し大きな岩のような黒いモノが、透明な箱で何重にも閉じ込められている。


「確かに卵みたいですね」


「少し大きくなっている気がするのですが…」


「ん?そうなのか?」


「えぇ、気のせいかもしれませんが…

 アルリス!その卵、少し大きくなっている気がしませんか?」


「…言われてみれば、確かに。アテナ様、2cm程大きくなっているようです。」


 大きくなっている?成長しているのだろうか…

 嫌な予感がする。



 ドクン………ドクン………



「この音は、まさか…」



 ドクン……ドクン……ドクン……



「ガルムさん、ユウさん、戦闘準備をお願いします」



 ピシッ…パキパキ…



「イジス!障壁を限界まで張れ!」


「分かりました!」



 バキン!バラバラ…



 卵を割って、中から何かが出てくる。


「…え?」


 出てきたのは全身真っ黒の、子供のような姿をした何かだった。


 身長は約140cm、八重歯にツリ目の三白眼とやんちゃな男の子のような見た目だ。


 しかし、全身真っ黒なため、目と歯だけが浮いているようにも見える。


「あ、あー、おい、お前達」


 いきなり話しかけてきた。


 全員唖然としているが、構わず話し始める。


「オレは、アルバンから来た。お前らは何だ?」


「何だ、と言われましても…あなたこそ何の目的でここへ?」


 アテナが受け答えを始めた。


「目的?そんなものはない。」


「では、なぜここへ?」


「逃げて来た。アルバンはオレが生きられる場所じゃない」


「それはどういう…」


「周りは皆強い。アルバンは力が全て。オレ程度じゃ簡単に殺される。」


「…」


「だから逃げて来た。ここはどこだ?」


 アテナが厄災と話している間、ガルムに声をかける。


「ガルムさん、アルバンってこの世界の事では?」


「あぁ、何か変だな。話が噛み合わねぇ。それに厄災が簡単に殺られるってのはどういう事だ…」


「もしかしたら僕達の知っている、アルバンという世界ではないのかもしれませんね。」


 アテナが話を終えてこちらに来る。


「ユウさんと話がしたいそうです。」


「え、僕ですか?」


「はい、何でも目覚めたきっかけがユウさんだとか」


 どういう事だろう…


 疑問に思いつつも、厄災に話しかける


「僕に何か用ですか?」


「お前は、この世界の生き物じゃないな?」


「…どういう事ですか?」


「お前は、アイツと同じ臭いがする。」


「臭い?」


「あぁ、オレが1番嫌いな臭いだ。」



 その時、突然身体に何かが突き刺さった。



「ぇ…?」 「ユウ!!」



 何事かと、身体に突き刺さったモノを辿って見ると、厄災の胸の辺りから黒い棘が、イジスの障壁をものともせず、真っ直ぐ悠の心臓を貫いていた。


 黒い棘が徐々に抜けていき、悠は胸から大量の血を流して倒れた。


 アルリスが悠を離れた場所に運び、アテナが急いで治療を始める。


「てめぇ…どういうつもりだァ?」


「簡単な話だ。アレはアイツと同じ臭いがする。アレは殺さなきゃならない。」


「さっきから言ってる、アイツってのは誰だ?」





「女神エルダスだ」

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