プロローグ
たぶん不定期の見切り発車。
まともな作品にならないと思いますがよろしくお願いします。
村、それは人が集り、寄り添うことで成り立つことができる組織である。
村人たちは規則を取り決めることで治安を守り、自警団を結成して外敵から身を守る。
ときには災害の復旧に力を合わせ、ときには隣人の死に涙を流す。
国は夜の国民の安全さえ保障すれば成り立つという。しかし村はそうではない。
協力して成り立つ自治組織、それが「村」なのである。
そんな村の一つにイバラック村という村がある。
ニポォン国のカントゥ一家の領地の中にあるカントゥ大平野のやや北にある村だ。
有名というには程遠い村で、門の入り口には看板すらない。
そんな残念な村の唯一の酒場の屋根裏で今まさに眠っている村娘、それこそがこの物語の主人公、カトゥーである!
カトゥーは主人公のような風格を持ち合わせた人間ではない。
ケン一君のように純粋無垢ではないし、ロックのようにニヒルな言動はできない。
ただおバカなだけである。
しかし彼女は他の人とは違う点があった。
彼女は昔、別世界で「加藤賢治」として生活していたのだ。
彼はとある企業の戦士としてちっぽけなプライドをもって生きていた。
そんな彼が女性として酒場で眠っているのには訳がある。
ある日の朝食、彼は納豆ご飯を食べているときにくしゃみをしてしまい、鼻に納豆をつまらして死んでしまったのだ。
そのとき、彼の身に奇跡がおこる!
なんと天界から迎えにやってきた神の使いもパスタを鼻に詰まらせてやってきたのだ!
加藤は使いに問いた。
「なぜ貴方は鼻にスパゲティの麺を鼻に詰めているのですか?」
神の使いは泣きながら答えた。
「昨日のお昼にスパゲティをたべていたらくしゃみをしてしまい、鼻から麺が抜けなくなってしまったのです。医者にも相談しました。しかし奴らは薄情です。相手にもしてくれません。」
鼻に納豆を詰めて死んだ男は可哀想にと感じ、天使にコショウをふりかけてあげました。すると、くしゃみと共にスポーンと麺が抜けたのです。
これを喜んだ天使はいいました。
「あぁ、下界にこんなくだらないアイデアを思いつく人がいたなんて!お礼に転生させてあげましょう!」
そうしてこの世界に顕現した存在こそ彼女なのである。