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ある雑誌記者の記録1-3
リフォーム済
S氏から出された問題を解こうと、私は背景の壊れた街をそして兵士を注意深く見た。
兵士ひとりひとりの表情を観察した時、私はようやくその答えが分かった。
「あっ!」
思わず漏れ出た私の短い悲鳴に、S氏は非難するように顔を顰めた。
「すまない」
思わず謝ってしまったものの誰だって驚くに決まっている。
兵士の顔が皆同じだった。
「複製」
私は声を潜めてS氏に確認した。
S氏は「だろうな」と呟くように答えた。
私はS氏に写真を仕舞ってくれるように頼み、「これは、俺の手に余るよ」と素直な感想を伝えた。
「じゃあ誰が適任だ?」
私は腕を組んで天井を見上げ誰かの名前をあげようとしたが、まるで思いつかなかった。
また改めて連絡をするといってこの日はS氏と別れた。




