イヴの夜が明ける前に/神村律子さんへのクリスマスプレゼント
いつもそばに居てくれる。
それが当たり前だと思っていた。
一度も会ったことがないのに…。
「会えなくても分かるよ。律子さんがいい人なのは」
「いい人?」
「そう、いい人」
「私は…」
「ダメ!その先を言っちゃ」
僕は彼女の言葉を遮った。
「でも…」
「少しだけ我慢して。ちゃんと会いに行くから」
「本当?」
「イヴの夜が明ける前に」
「ほら、やっぱり律子さんは思った通りの人だ」
「良介さんも思った通りの人だわ」
「愛してるよ!」