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とある紅の回想のお話
最近、下らない事を考えることが多い。
最近、認められないことが多い。
最近、時間感覚がおかしい。
今、この目の前の状況を認められない。
「いやいやいやいやいやいやいあいあはすたー?!」
「もちつけ、じゃなくて落ち着け。幾ら目を逸らしてもこれは現実だ」
「いやいや、無理だって!」
「だー…青いの。いい加減認めろっての。今、お前は女だって」
「認められるかー!」
「……………こっちだって最近漸く折合付けれたのに………」
蒼は喚き、紅は泣く。
これから黄と緑とかが増えると言うのにどうなる事やら…
名無しだった「俺」は、この事から名前を自分に付ける事にした。
これは、とある紅の回想のお話。
「…………こんな事も、あったか」