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後悔しても意味は無い。それが現実。
これは、人間に戻れるその日を目指して生き続ける竜のお話。
まずは龍を目指そう。
何処にでもいるようなモブD。
それが俺の自己評価だ。
Dというのはかなり重要であって、もうここまで来ると背景の一部とも言える。
その位影が薄かったのだ。のだ。のだのだ。
さて、話を変えよう。
転生モノとか剣と魔法のファンタジーとかに憧れたことがあるだろうか?
俺は無い。むしろ嫌いだった。だって傷つくのは嫌いだ。痛いのも嫌だ。
だから俺はそこそこな成績でそこそこに何でもこなせる何でも屋みたいに重宝されたものだ。
何でも平均ぐらいがいい。失敗するのが怖い。誰でも思うことだ。
そして俺は一切失敗しないで生きてきた。その代わり、
一切目立った成果も挙げたことが無い。
だから、これは、そんな風に色んな事から逃げてきた俺への罰ゲームなのだろうか?
工藤柚葵、15歳。元学生。只今絶賛、異世界で火竜生活。やってます。