表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスにS級美少女がいるけど、A級美少女と仲良くなった話  作者: 砂糖流


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/84

49話 久しぶりの四人でゲーム

 時刻は夜の八時。


 これから三人とゲームの約束をしている。文化祭の準備は明日からになるそうなので、既に三人とも帰っているはずだ。


 当然四人でやるので、パーティーを作ってゲーム内VCでやる。


 LINEグループで通話しろ、と思うかもしれないが、結局ゲーム内VCが優秀すぎて完全に頼り切ってしまっている。


 まあ、広瀬とやる時は例外なのだが……


『やほー! アサくん!』


 早速、早乙女さんの声が聞こえてきた。


「や、やほ、早乙女さん」


『ふふっ、浅野。無理に杏菜に合わせなくていいのに』


「いや、だって……」


『やほ……アッサー』


「唯奈さんまで……」


 最近広瀬だけでなく唯奈さんまで、俺をからかいようになってきた。


 残りの希望は早乙女さんしか残っていない。


 そんな呑気なことを考えていると、


『ねえ、アサくん』


 早乙女さんが話しかけてきた。


 少し厳かな雰囲気を感じる。


「どうしたの? 早乙女さん」


 その雰囲気を汲み取り、俺も真剣に返事すると、


『むぅー』


 一瞬にしていつもの穏やかな雰囲気に戻った。


『浅野分かってないの?』


「分かってないって何が?」


『いや、ほら。浅野って杏菜のことずっと『早乙女さん』って呼んでるでしょ?』


 広瀬のそんな言葉に納得する。


 そういえば、早乙女さんだけずっと他人行儀な気がする。


 しめじさん、と呼ぶことがなくなったことにより、早乙女さん以外の呼び名がなくなって、今では苗字敬称呼びがすっかり馴染んでしまっている。


「いや、でも、なんて呼べばいいの? 早乙女さんは早乙女さんだしな……」


 完全に早乙女さん呼びが定着してしまったので、今更変えづらい。


『って、言う割には、唯奈ちゃんのことは名前で呼んでるよね~?』


 嫌味のように広瀬から言われる。


「えっと……じゃあ、杏菜、さん?」


『むぅー』


 それだけマイク越しから聞こえてくる。


 まだご不満なようで……。


「じゃあ――」


『せっかくだしアンちゃん呼びは――』


「却下」


 結局その後、杏菜さん呼びに決まった。


 ◇◇◇


『ねえ、アッサー』


 しばらくボス周回をして、現在ボスリポップの待機時間中。


 近くの唯奈さんから声をかけられる。広瀬と杏菜さんは少し離れた場所で会話している。


『私が王子役ってどう思う?』


「どう思うって……?」


 唯奈さんが言っているのは、文化祭の劇についてのことだろう。


『いや、ほら……女子が王子役ってさ……』


「確かにあまり聞かないね」


『だよね……やっぱ辞退しようかな……』


「え? どうして?」


 俺の記憶が正しければ、唯奈さんは自分から王子役に立候補したはずだ。


「そもそもどうして立候補したの?」


 唯奈さんのことだし、杏菜さんと一緒に演じたかった、とか、そういうのだろうか。


『それはアッサーが――あっ……』


「あっ? 俺がどうかしたの?」


『…………』


 返事がない。


「唯奈さん?」


『なんでもない……』


「そっか。それでどうするの? 辞退するの?」


『アッサーはどう思う? 私に王子役が務まると思う?』


「うーん。演技とかはセリフを覚えればどうにかなりそうだけど……逆に唯奈さん以外務まらないと思う、かな」


 なんと言っても姫役があの杏菜さんなので、他の人が隣に立つとどうしても違和感が出てしまう。


 それは俺も例外ではない。他に例外がいるとすれば、向こうで杏菜さんに素材をねだっている女の子ぐらいだろう。


『むぅー』


「むぅー?」


 今日は『むぅー』という三文字をよく耳にするな。


 唯奈さんは一体何がご不満なのだろうか。


「まぁ、でも広瀬も杏菜さんもいるし、三人でセリフ覚えるのとか楽しそうじゃない?」


『確かに……でも、アッサーは?』


「俺ももちろんセリフを覚えないといけないけど、三人と比べて登場回数は少ないだろうし……それに魔法の鏡は王子様と関わりないしね」


『むぅー』


 本日四度目の『むぅー』だ。俺はなんと言えばいいのだろうか。


『でもアッサーが言うなら頑張ってみる』


「そっか」


 俺がそう言うと唯奈さんは杏菜さんの方へ、テクテク歩いていった。


 そして、唯奈さんと入れ替わるように広瀬がこちらへ来る。


『浅野、唯奈ちゃんと何か話してたの?』


「まぁ、文化祭のことをちょっとな」


『なるほどね。それより鏡さん。この素材ちょうだい』


「誰が鏡さんだ――ってか……この素材って……」


『うん。ドロップ率0.5パーの素材』


「嫌だよ! 俺もやっとの思いで手に入れたのに」


『えー、いいじゃん、減るもんじゃないしー』


「減るよ!」


 そんな俺たちの会話を聞いてか、離れた唯奈さんたちが会話に入ってくる。


『アッサー、私もこれちょうだい』


「どうして俺なんだよ……俺よりも杏菜さんから――って、杏菜さん?」


 杏菜さんはなぜか少し離れた位置で固まっており、無言でこちらを見ていた。


「どうしたの?」


『えっ!? いや、なんでもないよ。ただ、なんか二人が…………』


「二人が?」


『なんでもないっ! ほら! ボス湧いたよ! ひと狩りいこう!』


「某セリフをMMORPGで言わないで……」



 その後も俺たちはボスを狩り続け、夜までゲームを嗜んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ