漆黒令嬢は愛を返す
あけましておめでとうございます。
年内間欠と言いつつ今年になり、なおかつ十万字なりそうにないという。あと一話程で完結します。たぶん
お願い、戻ってきてルーナっ!!
キスをしてルーナから離れた。ルーナは動かなくて、なにも変わってないように見えた。下を向いてるルーナの顔が見たくて、足元にしゃがんでみたけど暗くてよく見えなかった。
キスじゃダメなのかな。私はルーナにキスしてもらって幸せになったり、救ってもらったりしたけど。ルーナは違うのかな。キスじゃないことでルーナを救えそうなの、抱きしめたり……かな。
テーブルに向って座ってると抱きしめられないから。椅子の向きを変えて抱きしめれるようにした。座ってるだけなら普通に見えるからルーナはすごい。すごいか分からないけど、うん。
「ぎゅ」
こう言うのは口に出した方が良いってルーナが言ってた。理由は教えてくれなかったけど。でもルーナが嬉しそうにするから。
でもこうして抱きつくと、ルーナのためなのに私も幸せになるからこの気持ちもルーナに分けれたらいいのに。
膝の上で手を合わせてたルーナの手が、ばって広がったと思ったら。そのまま手が背中の方に来てそのまま抱きしめてきた。
「ルーナ戻ってきたんだね」
ルーナが戻ってきて、嬉しくて嬉しくて声をかけたけど。返事がなくて。
「ルーナ?」
泣いてるのかな。どうしたんだろ。
なんて思ってたら、腕の力が強くなってきて。強く強く抱き締めてくれた。
「泣いてるの?」
「ノッテ……私ねもう聖女じゃなくなっちゃった」
「うん、聞いた」
「私、何もなくなっちゃった」
「私がいるよ。愛があるよ」
「あいある?」
「あるよ」
ルーナいつもと違う。でもルーナはルーナだし。私だってなるし。
「ノッテ私好き?」
「大好き」
「愛ある?」
「愛ある」
沢山、沢山愛を貰って。沢山沢山好きを貰ったから。私の愛を好きをあげなきゃ。この気持ちに嘘はつけない。ルーナに会った時から心の中で膨らんでるこの気持ち。コレが恋を経て愛になったのか。最初から愛だったのか分からないけど。でもこの気持ちは愛だ。絶対この気持ちは愛だ。
「私居ていいの?」
「居ていい」
「私いる意味ある?」
「ある」
「なに?」
「私のそばに居て、私を愛して」
「それだけでいいの?」
「いいの」
「じゃあそうする。愛してるノッテ」
「私も愛してるルーナ」
「私も愛してます、ルーナ様ーー!」
あっ、ミシェルさんが部屋に入ってきた
「ノッテの次に好きよ」
「はぅっ! ルーナ様に好きと言われた嬉しい!」
そのまま床に座り込んで、両頬に手を当てて体をくねらせてる。よっぽど嬉しかったんだ。
そういえばルーナがミシェルさんに直接好きって言うの初めて聞いたかもしれない。
「ルーナ、もう大丈夫?」
「大丈夫、とは言い難いけど。心配かけたわね」
「うんっ! ルーナが元に戻ってよかった」
「ミシェルも、道中迷惑かけたわね」
「いえいえ、上から下までお世話できてとてもとても有意義な時間でありました。できれば今後も、はぁはぁ!!」
「息が荒くて気持ち悪いわね。ちょっと近づかないでくれない」
「そんなっ!?」
あっ崩れ落ちた。
「あれはほっておいて、今はいちゃいちゃしましょう」
「ミシェルさんいるし」
「とことん邪魔になるわね。まあ私も本調子じゃないから、ノッテに看病してもらったほうがいいわね」
「する、看病するよ」
「お願い。ちょっと眠くなってきちゃった……」
「おやすみ、ルーナ」
病み上がりみたいだったのか。元々疲れてたのか。元に戻ったルーナはそのまま椅子に座って寝ちゃった。体は抱きしめたままだったからわたしが抱っこしてるみたいな感じ。
ルーナをそのままベットに寝かせて、ミシェルさんも起こしえ部屋に帰らせて。私は一人ルーナの傍でずっと見てることにした。
ルーナが居なくなっちゃうかもって怖くなって。
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後日談の予定もありますが、多分次で完結です。