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20/40

漆黒令嬢は目覚める

眠い……

 これからどうすれば良いのだろう。戦闘になる。それは分かっているけど。命令がない。命令がない時はどうすれば、良いのだろう。分からない。


「来ないの?」

「命令がないから、私はどうすればいい?」

「私に聞かないでよ。敵よ。て、き!」


 敵、確かに敵。でもそれは、教会にとっての敵。私の敵はなんだろう。命令があれば動けるのに。


「でも、命令が」

「あぁもう調子狂うわね。そこ動かないで」

「わかった」


 動かない。命令だから。

 手に光が集まっていく。私のじゃない、ルーナに。月の光が集まっているように見える。


「行くわよ。()()()()


 私の体が後ろに飛ぶ。違う体は私の前にいる、飛んでいるのは私自身?でも私の体は目の前にあって……


「ノ……テ、ノッテ……ノッテ!」


 ルーナの声がする。私の名前を沢山読んでる。なんで呼ばれてるんだろう、なんで……

 あっ、あっ、あぁぁぁぁ!

 思い出した思い出したけど!


 チェ、チェロと。あ、あんなことして。

 はっ、そうだ後!

 記憶の最後に、私がっていうかシェイが私を見える記憶があった。もしかして後ろに……


「シェイ!」

「なに?」

「え。あっえっと」


 後ろにシェイが、私が居た。私の顔で私の声で聞かれると、なんかすごく変な感じがする。


「どこいくの?」

「チェロの所。大丈夫私は邪魔しないから」

「邪魔って」

「ノッテーーー!」

「わぁ!」

 [ノッテ、ノッテ、ノッテ!]

「ルーナ、わっ、わっ、わっ」


 シェイが扉の奥にいなくなって、ルーナが私に抱きついてきて。シェイ止めないとチェロがシェイにっ


「んんん!」


 ルーナのキス急すぎてっ

 でも、でもやっぱり幸せになる。シェイもチェロもどうでも良くなっちゃう。

 ルーナのキスで心が満たされる。思い出した記憶も力のことも、全部どうでも良くなっちゃう。


「ノッテ、もう1回キスしてもいい? いいよねするから」

「まっ、まって。心の準備がっ」


 ルーナの唇が柔らかくて、胸のあたりもだんだん暖かく

 暖かくてこそばゆい、こそばゆい?

 暖かいのルーナの手?


「んんっんんん!」


 キスだけじゃない、ルーナに胸もまれてる!

 キスだけでもいっぱいいっぱいなのに、こんな。んっ……


「ぷはぁ、私だけのノッテ」

「ルーナ……場所変えてからがいい」


 満たされて、浮ついた頭で周りを見る。死んでないと思うけど、倒れた人が沢山いるこの場所でこんなことは不謹慎厨っていうか。


「ノッテ成分が足りなかったのよ、補充したからもう大丈夫。それに宿に帰ったらもっとするから」

「ノッテ成分って何。それにもっとって……」

「とにかく追いましょ、チェロを見つけなきゃ」

「たぶん部屋にいると思う」


 ルーナに後ろから髪をいじられたり肌を触られたりしながら、私の部屋に行く。多分、チェロとシェイがその。あの、居るはずなんだけど。


「チェロ、いるのー!」

「ルーナ様!」


 ベットの上にチェロは座ってた。後ろからシェイに抱きつかれながら。なんだか服が乱れてる気もするけど、私も乱れてるし。気にしない方がいいよねルーナもシェイもすごく嬉しそうなのに不機嫌だけど、気にしちゃダメなんだよね、きっと。


「何しに来たの」

「チェロ探しに来たのよ、帰るから」

「そう、じゃあ私も一緒に帰る」


 チェロの後ろにいたシェイが、溶けたと思ったら地面を伝って私の影に消えていった。

「え?」

「祝福が意志を持って動くなんて初めて聞いたんだけど、ノッテどうなってるの?」

「ルーナが知らないこと聞かれても………」

「名前を貰ったから」

「わぁっ!」


 急に目の前に現れて、びっくりした。


「ノッテの体に入って名前を貰って意志を得た」

「祝福、なのよね?」

「私は黒の力そのものだから間違ってない」

「ノッテ良かったわね。力が使えるみたいよ」

「力ってどうやって使うの?」


 手を前に出しても、影はうんともすんとも動かない


「私に命令すればいい、そうしたら私が力を使う。影の中にいるから、必要になったら呼んで」


 また、私の影の中にシェイが入っていって。部屋には私とルーナとチェロだけになった。


「そういえば、ミシェルさんは?」

「教会に置いてきたわ、誰かいないとね。とりあえず帰りましょ、細かいことはそれからよ」

「うん……」


 なんか眠くなってきちゃった。


「お姫様抱っこしてあげるから寝てても大丈夫。疲れてるでしょ」


 ルーナにお姫様抱っこされて、だんだん眠気も強まってきて。そのままうとうとってして。寝ちゃった

良ければブクマとかポイントとかポチッと気分でお願いします。

ルーナは物理聖女でしたとさ、そして闇堕ちノッテは黒の力そのものだったということで。眠いのでもう限界……

感想下さりありがとうです。砂糖はちょっと明日に持ち越して、自律神経乱れてる気分も悪いので。小説のことあんまり考えれないのです。

感想貰えると嬉しいかなです

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― 新着の感想 ―
[一言] たとえ戻ったとしてもノッテが罪の意識に苛まれるのではと思ったけどなるほど分裂…
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