漆黒令嬢は虐めてみたくなる
すごくいい。書いてて楽しい
「また来たの、逃げてと言ったはずだけど」
「ノッテ様が心配で」
また、ノッテ。ノッテという名前になんの意味があるというの。
「私はノッテじゃない、巫女」
「記憶がなくても、あなたはノッテという名前だったのです」
「確かに記憶はないけれど」
「私聞いてきました、ノッテ様の記憶」
ノッテとうい名の記憶。興味が無いわけじゃない、知りたいと思う。でも、知って何になるというのだろうか。知ったところで、記憶が戻る訳では無い、知識として蓄積されるだけ。
でも私はこの少女の話が聞きたい。私に名を教えたこの少女自体に興味があった。だから聞くことにした。
ノッテの記憶。生まれ、育ち親。どれも知らないことばかり。
「それで、ノッテ様はルーナ様と。恋仲だったようで」
「ルーナ様……」
確か、教会で争った白い髪の女性がそう呼ばれていた気がする。ノッテという名を口にしていたし、同じ人物なんだろう。でも、女性同士で恋仲だったのなら。それは普通のことではない、異質な事だったはず。一体どんな感情だったのか、どんな感じがするのだろうか。
「キスとか同じベットで寝たりとか、してた……みたいです」
頬を赤らめ、恥ずかしそうに記憶を口に出す。恥ずかしがるようなことではないと思う。そのはずだけど、この少女は興味があるのだろうか。それとも恋人がするようなことに反応しているだけなのか。答えを知るのは一つの方法しかない。やって見ればいい。
「そう、こんな感じ?」
影を操ってベットに少女を寝かせる。
「ノッテ、ノッテ様ダメです!」
「何がダメなの?」
動けないように手足を影でベットに縫いつける。ベットを影で覆い隠す、邪魔されたくはない。窓際に影の人形を作る、私そっくりに。私は窓機に座ってるように見えるはず、これで邪魔は入らない。
ベットが広くて良かった、私とこの少女がいても広い。動けずもがく少女に近づく。頭の横に手を付き、少女の足の間に膝をつく。
「何がダメなの、教えてよ。私には分からない」
「こんなことダメです! ノッテ様にはルーナ様が」
「私はノッテじゃない。それに私はあなたに興味がある。綺麗な黒髪」
「黒じゃないです、濃紺という濃い青だと言われました」
影の中じゃ、色の区別は付きにくい。濃い青だとしても黒に近いその色は私の好みだ。私に似ている。
「黒じゃないの。ノッテとルーナはキスしてたの?」
「えっと、何回かしてたってきき……」
「こんな感じに?」
話している途中の口を私の唇で塞ぐ。柔らかい感触が私の唇に触れる。これがキス、不思議な感じ。唇と唇が当たっているだけなのに、感情が溢れる。
「いい物ね」
顔を上げれば、頬を赤らめて少し息が上がった少女が見える。とても、ゾクゾクした感覚が私の中に駆け巡る。可愛い、もっとこの表情を見たい。いじめたい。
もう一度唇を重ねる。今度は長くその感触を楽しむために。
「や、やめてくださいノッテ様!」
「抵抗すればいい、もう拘束はしていないから」
「え……」
二度目のキスから、もう拘束はしていない。逃げれたはずの行為から逃げなかった。それだけで私は心地いい感情が心を満たす。
確かそうキスには種類があったはず。
「ほらまたキスするから。逃げたいなら逃げて」
目を瞑ってはいるけど、逃げる気配がない。やっぱり嫌ではないんだ、それどころか望んでいる。
触れるだけのキスじゃない、互いを知る深いキス。
「んんっん!」
「どう、私は気持ちよかったけど」
「ノ、ノッテ様」
「口に出してもらわないと、私にはわかない」
「その、気持ちよかった……です」
「良かった」
これからどうすればいいのか、確かキスの他には。一緒に寝ていたと言っていた。
「一緒に寝ていたのよね、私たちもすればそれがどんな感じなのか分かるかしら」
「わ、私には分かりません。そもそもノッテ様が心配できたのに。こ、こんな」
「こんな?」
「こ、恋人みたいなことするなんて。ノッテ様にはルーナ様が居るのに」
「私はノッテじゃないから。巫女、それ以外の何物でもないの」
「でも……」
もう一度口を塞ぐ。名前はチェロって言っていた。もっと、チェロのことが知りたい。
「私はノッテじゃない。ねぇチェロの話が聞きたい、私のが1番興味があるのはチェロの事だから」
二人で寝ても広いこのベットに横になった。横を向いて手を握り目を合わせる。手だけじゃない、足も触れる。肌と肌が触れるだけだと言うのに。それだけで心地いい。
「たとえ私がノッテだったのだとしても。今の私は違う、巫女と呼ばれるだけの存在。ノッテ様があなたを知っていても私は知らない。だから教えて」
「名前を、教えてください。そしたら、私のことも教えます」
名前、私には名前が無い。巫女としか呼ばれていないから。
「巫女ととは呼ばれている。でも名前はない」
「じゃ、じゃあ。私に付けさせてください。だめ、ですか?」
「私もつけて欲しい、チェロに名前を」
「シェイ、シェイでどうですか」
「シェイ、シェイ……。私の名前はシェイ。ありがとうチェロ」
「い、いえ。シェイが喜んでくれた……ら。いま月どこにあります……か?」
「月?」
窓から月を見る。頭上に一番高いところに月をがある。
「一番上にある」
「わ、忘れてました。来るんですここに」
「来る?」
「ルーナ様が月が一番高くなったら来るって、私そのためにここに潜入してて……」
外がそういえば騒がしい。気づかなかったけど。月を見ていると、行かなくては行けないきがしてきた。
「行かないと」
「行くって」
「月の元に」
チェロを置いて部屋を出る。行く場所はこの場所で行きなれた場所。
扉を開けてその場所に出る、私の上から月の光画さしている。目の前には月の光を反射する白い髪の女性が。ルーナと呼ばれていた女性がたっていた。足元に黒い服の人が幾人も倒れている中に。
「待ってたわよ、ノッテ」
「ノッテじゃない。私はシェイ」
「ふーん、じゃあシェイ。ノッテの身体返して貰うわよ!」
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はい、次ルーナとのバトルですけど。すぐ終わります。すぐラブラブさせます。だってルーナのキスは最強なので。
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