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漆黒令嬢は闇に染まる

書き直しました、昨日は頭がガンガンしていて取れてました更新できずすみません、今も痛いんですけど

 くらい、暗い。なんだろう、どこだろう。


 何が何で、どうしてどうした。


 暗い闇のない、私は目を覚ました。私は目を覚ましたんだろうか?


 目を開けたはずで、なのに辺りは暗いまま。私はまだ瞼の裏を見ているの、それとも目を開けても私の周りが暗いの。光が見えない、何もない。


 私はどうしてここにいるの。どうしてだっけ?


 思い出して、思い出す。


 私はルーナとデートをしていた。楽しくてルーナの笑顔が見れて。チェロを雇った。ミシェルさんとチェロが買い物に行って。それをルーナと待ってて。それから服を買いに行くことになって、それから。それから……


 それから馬が暴れて、こっちに馬車が来て。逃げないとって思ったら、誰かに担がれてて。


 そして、暗い場所にいる。


 私はさらわれた。でも、どうして私なんだろう。黒い私をさらっても、意味はないのに。どうして……

 ギィーーと重い扉が開くような音がした。音が反響してどこから聞こえてきたかわからなくなる。ぼんやりした眩しい明かりがこっちに近づいてくる。誰か来る、ルーナなのかな。わからない、明かり以外何も見えない。


 明かりが目の前まで来て、目が痛くなる。ずっと暗い所にいたから。誰か目も前にいる、少しだけ服が見える。白い服と黒い服。


「くっくっくっ。この小娘を今すぐにでも殺したいが我慢だ。こいつがいれば私は教皇の座につけるのだから。よくやった影よ」


「はっ」


「して、心は壊したのであろうな」


「劇薬をのませ、今は人形のようになっています」


「愉快愉快。明日、邪教徒に小娘を売り渡す。そうすれば邪教徒は黒を集め、邪教徒の力は強くなるだろう。教皇もそちらに力を入れるしかあるまい。その隙に教皇の座を手にし、邪教徒を消せば黒を消すことができる」


 何を言っているの。心を壊すってなに。ここはどこなの。


 声を発してるはずだった。でも私の口は動かない。声も出ない。体も動かない。


 力が入らない。私は横たわってる。床に寝ている。それはわかる。だから起きて声を出そうとする。でも声が出ない。体も動かない。


 人形になったって。私の体が?


 うそ、嘘。動かない。腕も足も首も指も目も。動かない。


 嘘。嘘、嘘。嘘、嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘……


 あれ……?


 どうして、また……眠く……なるの


 体が動かなくて、頭の中が嘘で溢れて。溢れだしたら、強烈な眠気が私を襲った。瞼が閉じていく。光が見えなくなっていく。光、ルーナ。助けて……





 光を感じて目を開ける。明るい、音が聞こえる。葉が風に揺れる音。鳥がさえずる音。


 ここは何処、私はだれ……

 木がある、地面がある。ここは森?

 私は、私はなに。私という個ははどこにある。どこにも記憶はない、私という個を証明する記憶がない。あれは木だ、植物だ、森を構成する内のその一本だ。木工品の材料だ、家の材料だ、燃える。

 記憶はある、無いのは私自身の記憶。私は一体何なの。


 私の前には全身黒い服を着た人達が三人。その内の二人は剣を持ってる。私は立っていて、後ろから声が聞こえる。


「お前たちの望みの品だ」

「巫女様! ああ巫女様お探しいたしました」


 男性の声。黒い服の男が私に近づいてきて。私は後ろに引っ張られた。

 私は巫女?


「金はどうした」

「金、お金ですね。持ってきましたとも。あれを」


 剣を持った一人が前に出てきて、抱かかえた箱を置いて開ける。箱の中には金貨が入っていて、中身が本当にすべて金貨なら。城が建てても余る金額だと思う。あの箱の中には数百枚以上あるはずだから、とんでもない価値がある。そして私はこの数百枚の金貨で買われる?


 私にそんな価値があるのかわからない。わかるのは、

 もう私は人ではなく、物だということくらい。私個人の記憶すらなく、私が人だと証明できるものは何もないのだから。


「いいだろう、行け」


 後ろからの声に、私は動く。私は物だ、それが命令なら私は動かなくてはいけない。右足が動く左足が動く。一歩、二歩、三歩。前に進んで黒い服の人たちの場所に行く、そして止まる。


「巫女様、巫女様! どれだけこの日を待ち望んでいたか。見つけたときにはすでにカラー教の手中でした。ですがモノクロ教にやっと迎え入れることができるのです。さあ、本部に参りましょう、大勢の信者が待っています」


 カラー教は国教になっている宗教。人の思想に浸透している宗教。でも、モノクロ教なんて聞いたことがない。私の記憶の中にはない。


 私を巫女と呼んでた。黒い私を。何の力もない私が巫女、なんてできるとは思えない。でも私は巫女だという。


 それから私は馬車に乗せられた。馬車の中には女性も乗っていて、街についてから体を洗われた。服も着替えさせられた。もともと来ていた服は、ボロボロになっていた。ボロボロのワンパース、なぜ私はあの服を着ていたのだろうか。


 街から街に進んだ。何度も何度も。どこまで来たのかわからない。国の外に出たのか、まだ国の中にいるのか。何の情報も得られなかった。町に着けば体を洗われて。食事はその宿の食事だった。美味しかった。


 そして今日、教会のような場所に来た。大きな教会、王都にある協会本部のような。それくらい大きな教会。いった記憶はないが知識だけはある。



「巫女様本部に着きましたよ」

「本部……」


 ここがモノクロ教の本部、ということなんだろう。


「大勢の信者が待っております。夜になりましたらそのお力を示していただきたいのです」

「わかりました……」


 声を出すと喉が痛い、どれほどの間声を出していなかったのかわからない。


 夜になるまで部屋でお休みくださいと言われて、部屋に一人ただいる。何をするわけでもなく、ベットに寝ているだけ。命令がないから。もう遅い時間だ、寝ないと。


「巫女様起きてください、時間です」

「わかりました……」


 暗く、窓から月明かりがさしている時間。外は真っ暗で、明かりなしには教会の中も歩けない。ずっと私の世話をしてくれた女性に起こされ。後ろをついていく。


「こちらでお待ちください」


 どこかの扉の前まで連れてこられた。これからなにがはじまるのか、私にはわからない。


 扉の向こうから、声がする。初めて会った、黒服の男の声。


「信者たちよ! 我らが巫女様がご降臨あそばされた。今宵、黒の祝福が復活するのだ! 巫女様こちらに」


 私を呼ぶ声に反応する。扉を開けると、カンテラを持ち膝をついた大勢の人の前に出た。誰もが黒い服に身を包み、フードからは黒い髪が見えていた。


 上と後ろには、窓があるのか、立っているところに月明かりが差し込んでいる。


「巫女様、その力をどうか我らにお分けください。明かりを消すのだ!」


 男が膝をつき男の声ですべての明かりが消えた。この場所で、私だけが、月明かりに照らされている。


 私の内に何かがあるのが分かる。これが力だというなら、わつぃは命令通りにしなくてはいけない。

 両手を出す。何をどうすればいいか、知識はなくとも体が動いた。

 両手を前に出せば、影が動く。


 どんどんと影は広がり、この場所すべてを包み込む。影は広がりをやめ、足元には黒い霧のようなものが広がっている。すべて私の影。広がった影が何もかも飲み込んだ。影が消えると、そこには変わらず大勢の人がいた。


「我らは祝福されたのだ! さあ光を付け、力をいまここに」


 再び明かりが灯され、できた影がうごめく。これが、黒の力。私が分け与えたもの。


「黒の祝福が復活した今、我々の時代がやってくるのです。もう誰も我らを無能などとは呼べない、今こそ立ち上がる時だ。我らが時代をこの手に!」

『我らが時代をこの手に!!』

『我らが時代をこの手に!!』


 黒の時代が、やってこようとしているかもしれない。命令される私にはわからないことだ。

 良ければブクマとかポイントとかポチッと気分でお願いします。


 そして黒の力がついにというところで。はい。色も黒ければ、話も暗いし。黒ずくめということで。全部だした訳じゃないですけどね。


ここ数話。ルーナちゃん出てこないかもしれません。それこそチェロちゃんもね、出てきたばかりなのですが。

 本当はチェロちゃんがドジしてノッテを押し倒して百合百合をと思ったのですが。ええ、書いてたらああなったので。まあ、チェロちゃん出てくるんですけどね。たぶん明日か明後日には。

 さてさてこんな感じで、今日はおしまい。

 出来れば感想ほしいですねと。鉄は熱いうちに打て、だんだん私の熱が冷めているのです、気温は関係ないですよ寒いですけど。

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