報告書 盗撮事件について 事情聴取 女生徒10名 前篇 4ページ
第4話です、今回は2年A組女生徒5名の取り調べです、急いで書いたので訂正箇所があるかもしれませんが、あったら直します。
朧月先生が指導部室を出て行ってから5分がたった、なんか廊下から[あんな少女に任せていいのか]って声が聞こえるが、今は目の前の事に集中しよう。
私の目の前には、私が要求した生徒の個人情報、犯行に使われたカメラ、大学の地図、そして出席番号1番 相川 命 がいる。
相川 命、2年A組 女子 名簿番号1番 級長 種族はキャット 能力は風を操る 19歳
通っていた高校は暁月高校 身長 170cm 体重51kg バストさい…いやこれはやめておこう。
さてと、彼女はキャット族と言う、猫の遺伝子を持った人間、猫の遺伝子を持っているから大抵のキャット族は、ツンデレだったりのほほん、としているのが多いんだが…
彼女は全く違う、見た感じは結構ビシッ、ってしてる、持ち物検査でも、教科書と財布、スマホなど、学校生活に必要な物だけしか持ってきていない。
「さてと、相川さん今からちょっと話を聞き……」
「すいません朧月先生、そちらにいる女の子は先生のお子さんですか?」
「アァン!?」
「落ち着け真琴」
そうね、こんなことで取り乱してどうするの、探偵たる者常に冷静沈黙に、落ち着け私。
「…はじめまして私は神川 真琴 探偵をやっている者です 年齢は37歳です」
「そ、そうでしたか、何も知らず失礼な事を言ってすみませんでした」
「いえいえ、謝るほどでもないですよ、さて時間が惜しいので、さっそく聞きますが、事件当時、あなたはどこで何をしてましたか」
「私はその時は女子更衣室で着替えてました」
「なりほど、では次です、顎門さんの腕に傷痕があるのは知ってましたか」
「はい知ってますよ、確か右腕だったと思います」
「そうですか、では率直に聞きますが、盗撮犯の犯人は誰だと思いますか」
「犯人?ですか、皆さんは顎門くんが犯人だと思っていますが、私は違うと思っています」
「それはなぜ」
「顎門くんがそう言う人間じゃないと、何か…できすぎている、と思って…」
「なるほど」
おそらく…彼女は関係ないでしょう、まず能力の時点で関係は無さそうですし、不要物の持ち込みもない。
犯行時にも女子更衣室にいたようですし、これ以上話しても無駄でしょう。
「ありがとうございました、では教室に戻ってください」
「は、はい」
相川は少し戸惑いながらも、お辞儀をし、指導部室を出て行った、後15もいるんだ気を引き締めて行こう。
2人目
犬飼 彩芽2年A組 女子
名簿番号2番 種族はドック 能力はなし 20歳
通っていた高校は農林高校 身長 168cm 体重 48kg
キャットの次はドックか、ドック族は犬の遺伝子が入っていて、嗅覚が凄くいい種族だったけ。
種族の中には匂いだけで、嘘をついているかいないかがわかる者もいるとかいないとか、まぁおそらく彼女はできないと思うが
鼻が私よりもいいのは確かだ、もしかしたら犯人の匂いを知ってる可能性がある、その情報だけは手に入れたい。
「始めまして、私は探偵をやってる神川 真琴 と言います」
「ああ、よろしく頼むぜ、所であんた本当に大人か匂いはそんな感じの匂いだが、見た目がなぁ…」
「よく言われる、この体はちょっとした…事故のせいでね、それより犯行があった9時ごろあなたはどこで何をしてましたか」
「え〜っとだな、確かその時は着替えてたと思うぜ」
「なるほどつまり、女子更衣室にいたんですね」
「当たり前だろ、女子更衣室じゃ無かったらどこで着替えるんだ?トイレか?」
「いえいえ、ちょっとした確認ですよ、女子更衣室にいたなら、犯人の匂いを知ってるんじゃないですか」
「…あぁ〜うん…そうだな…うん」
あれ?なんか反応が悪い…まさか…
「実はだな、匂いが分からなかったんだ」
「…それはなぜ、ドックの嗅覚は普通の人間の40万倍と聞きます、例え壁があろうと犯人の匂いがわかると思いますけど」
「なんと言うか…そのあれは人間の匂いじゃ無かった」
「人間の匂いじゃなかった?じゃあどんな匂いだったんですか」
「…どんな匂いって…そりゃあ〜え〜と…土と絵具が混ざったような…そんな感じの匂いだった」
土と絵具?一体どんな組み合わせだ?
「そ、そうですか、では次の質問です、顎門さんの腕に傷痕があるのは知ってますか?」
「ああ、知ってるよ右腕だろ」
「…では、あなたは犯人を誰だと思っていますか」
「私はよ犯人がこのクラスにいて欲しくは無いと思ってる、だから犯人はこのクラスの人間じゃないと思ってるぜ」
「そうですか、ありがとございました、では教室に戻ってください」
「お?こんなんでいいのか、私にできることがあるなら何でも言ってくれよ、じゃあな」
犬飼はそう言いながら指導部室を去った、彼女の証言はとても良かった、この証言のおかげで犯人が無能力人間ではない事が分かった。
だからといって、気を緩めるわけにはいかないな。
3人目
大林 洋子2年A組 女子 名簿番号5番 種族はヒューマン 能力は物質変化 部活は写真部 20歳
通っていた高校は犬飼さんと同じ農林高校 身長 170cm 体重 50kg
物質変化、この資料にはどんな物質でもツタに変えると書いてある、まぁおそらく事件に関係ないから無視するとして
パシャ
問題は写真部、事件に使われたこのカメラ…裏に写真部って書かれてるんだよな…だから犯行は写真部員の可能性もある。
パシャ パシャ
「所で…さっきからなんです、何でそんなに写真を撮ってるんです」
「いやぁ〜2人から聞いたけど、本当に小さな子が探偵やってんだなぁ〜」
「あの…朧月先生…止めてください、話が進まないです」
「諦めろ、こいつは叱っても止まらん」
仕事をしてくれよ。
「…ハァ、もういいです、犯行があった9時一体どこで何をしてましたか」
「えっと( ̄▽ ̄;)確か外を全速力してたと思うよ」
「なんで外に」
「それはね、寝坊したんだ(≧∀≦) (・ω<) テヘペロ、いゃ〜でも、まさか私が外を全速力でダッシュしてる時に盗撮事件が起こるなんて、ビックリだよ〜」
なんだろう…この子若干うざい、これは朧月先生が諦めるわけだ。
「そうですか…ではこのカメラに見覚えはありませんか」
私はそっと犯行に使われたカメラを机の上に置いた。
「ん?( ゜д゜)それって最近話題になってるショトライブじゃん、ほんの僅かな電波に反応してシャッターを閉じる、クソ雑魚スペック(`・∀・´)」
「ほぉ〜知ってるんですね、このカメラ何ですが、裏に写真部って書いてあるんですが心当たりは」
「え?マジで、って言っても写真部の部室は基本的に空いてるんで、誰でもカメラを取れますよ( ^∀^)」
「…それって大丈夫なの」
「えっと、先生が探知系能力者なんで、持っていかれてたとしても分かるし、入口の所に防犯カメラがあるから大丈夫( ・∇・)」
凄いな最近の部活動は部室に防犯カメラを仕掛けあるのか。
「なりほど、では顎門さんの腕に傷痕があるのは知っていますか」
「…ん?顎門って…誰だっけ(*´-`)私仲良くない人の名前は覚えないの」
「そうですか」
どうしようか、とりあえず取り調べが終わったら写真部の防犯カメラをチェックしに行きますか。
今行ってもいいんだけど…もし防犯カメラの映像をいじってる可能性もあるし、なんなら防犯カメラに映らない場所から侵入した可能性もある。
それに生徒を待たせると、怒って話を聞かせてくれなくなるかもしれない、だから防犯カメラは後にして、取り調べを終わらそう。
「ありがとうございました、では教室に戻ってください」
「え〜( ´Д`)これで終わりなの、つまんなあーい」
「つまらないじゃない、話を聞くのはお前だけじゃないんだ」
「はいはあーい( ;´Д`)わかりましたよ、できればもう少しおしゃべりしたかったのに」
「おしゃべりなら、犯人がわかったらいくらでもしてあげますよ」
「え!?ほんとマジ、やったーヾ(〃^∇^)ノ」
大林は手を上にあげピョンピョンとその場を跳ねまくる、一体どこにそんなに喜ぶ要素があるのか分からないが
…まぁいいか、楽しみなんて人それぞれ、うちの助手も料理を作るのが好きだしな、さて次に行くか。
4人目
仮猫 彩美2年A組 女子
名簿番号6番 種族はキャット(人) 能力は睡眠チャージ 部活は動物保護部 20歳
通っていた高校は大月高校 身長 105cm
体重 32kg
またキャットかと思ったと思うが、よく見ると身長と体重が低い事にお気づきだろうか、キャットと言ってもいろんな種族があり、相川さんとは違う種族だ
じゃあ一体どこが違うんだと言うと、相川さんは 猫の遺伝子を持った人間 で仮猫さんは 人間の遺伝子を持った猫
とこう言った違いがある…らしい専門家が言うには
その専門家が言ってた例え話だが、[普通の牛丼がキャットで、下から カラシ 肉 米 の順番で並んでるのがキャット(人)] と言っていた。
それを言ってその専門家はなぜか炎上してた[キャット(人)は普通じゃないと言いたいのか] [これは差別だ!]と例え話って言ってんだろと思ったが
最近の人はフィクションと現実の区別がつかない人が多い、特にフェミニストや動物愛護団体とか、まぁそんなくだらない話は置いといて、目の前の事に集中しよう。
「ニャーニャ、ニャルカニャア ニャアアミ、ニャナルナ ウニャアシャ ノ ニャアンニャーイニャスカ?」
「…ん?」
「…仮猫、翻訳機はどうした」
「ニャレニャア キラルニャラ、チョウ〜ニャニャニャ、ニャルニャテ」
ダメだ全くわからない、外見が少しデカい二足歩行型の猫、だからかこうなるとは薄々思っていたけど…声も思いっきり猫だ
多分彼女も彼女で人間の声を出そうと頑張っているのは分かる、所々猫の鳴き声ポクない声が聞こえる
それに、普通猫は匂いやボディランゲージで会話すると聞く、だからこれは人間の声を出そうと頑張っている、って感じだと思う。
しかし、ここで会話ができないのが来たか、鼻はそんなに自信ないからな、ここは頷きで答えてもらうか。
「え〜と仮猫さん、頑張っているのはわかるんですが…私は分からないので、私の質問に頷きで答えてください、わかりましたか」
「ワニャッカ」
「まずあなたは事件当時女子更衣室にいましたか」
「ニャン」
首を縦に振ったって事は女子更衣室にいたのか、今のところ 相川 犬飼 仮猫 の3人が女子更衣室にいたのか。
「…では次です、あなたは顎門さんの腕に傷痕があるのは知っていますか?知っていたらどっちの腕についていたか教えてください」
そう言うと仮猫さんは、首を傾げながら、左腕を上げた、この感じは傷痕があるのは知ってるけど、どっちか知らないって感じかな。
多分彼女は関係ないでしょう…多分、だったらもう帰らせますか、まず会話がこれだと時間がかかって仕方ない。
「ありがとうございました、では教室に戻ってください」
5人目
京川 南2年A組 女子
名簿番号7番 種族は人間 能力はなし 部室は弓道部 19歳
通っていた高校は京都にある、京都調理専門高校で 身長165cm 体重 51kg
…なんで調理師高校の人がこの大学にいるんだろうか、別にこの大学、調理師になる為の、大学じゃないんだけどな
ま別にいいか、探偵だってこの大学全く関係ないし、この子なりの考えや家の事情があるんでしょう。
「初めまして、私は神川 真琴 こう見えても探偵です」
「…よ、よろしく…お、お願いしまシュ……」
「はい、では早速ですが、聞き込みを……」
ガタガタ方ガタガタ
「ワワワワワ、私は、ナナナ何も、し、知りませんYO」
「…いや、あのねちょっと話を聞きたいだけなの、そんな漫画のボッチキャラみたいな喋り口調だったら、逆に怪しいから」
「そ、そうですね、コココこんな喋り方だと逆に怪しいですよね…スミマセン」
「別にそんなに謝らなくてもいいんだけど」
…この子、メンタルが強い方では無さそうね、さっきまでみたいに強気に攻めたら、めんどくさいとこになりそう、ここは少し優しく接しますか。
「…さて、犯行は起きた時間、京川さんはどこで何をしてたのか聞かせてくれない」
「わ、私はそそそその時、トイレにいました」
「それを証言してくれる人はいる?」
「い、いません…私なんかずっと1人ですよ…今も昔もこれからも…」
「そう、じゃあ次の質問に行くよ、顎門くんって知ってるかな、その子の腕に傷痕があるんだけど、どっちの腕かわかる?」
「そそそそそれは…確か、左腕?いや右腕だった…そう右腕にありました」
「そう正解よ、じゃあ次の話だけど、今日変は事とかなかったかな、例えば…時間がおかしくなっているとか」
「…じ、時間がですか?…そういえば、学校の…いやトイレの前の時計なんですけど、その時計の時間が…その…5時45分になっていたんですよ」
「なるほど、ついでにどこのトイレ前の時計か教えて」
「更衣室のすぐ近くのトイレです、歩いて2分ぐらいのトイレです」
「そう、じゃあ次の質問だけど、君は犯人を誰だと思っているの」
「え!?、いや…それは…その……」
「答えたくなかったらそれでいいのよ、これはちょっとした質問だから」
「…西野さん、だと…私は思います……分かってますよ、こんな風にすぐ暗い発言をしてしまうのが私だって……」
西野…西野…あった、名簿番号10番 西野 日電20歳、男子 種族は人間 能力は電気
通っていた高校は 東新学大高校 …ってあの東新高校、入るのが1番難しい高校と言われてるあの高校、卒業したらエリート街道まっしぐらと言われるあの
ってそんな事より、彼の能力説明文には電気に関わる能力の全てを使用できるって書いてあるけど、凄いなまるでなろう系主人公みたいな能力だ…
「おい大丈夫か真琴、手が止まってるぞ」
「あ、だ、大丈夫です、少し驚いただけです…で話を戻しますが、なんで彼が犯人だと思ったのか聞かせてください」
「その…何というか…その、確証は無いんです…でも、顎門さんが皆んなに攻められてる時の彼の顔が……その…何というか満面の笑みだったんです」
「…ありがとう、貴重な証言だった、もう教室に戻っていいですよ」
「は、はい」
京川は体を震わせながら、指導部室から出て行った、さてと今出てきてる情報をまとめようか
まず 相川 犬飼 仮猫 この3人は事件当時女子更衣室にいた 大林さん は遅刻でその時は学校にいなかった
京川さん はトイレと、犬飼さんの証言では犯人の匂いが土と絵具が混ざったような匂いだった
犯人が犯行に使ったカメラは写真部の物だが写真部室には防犯カメラがある、更衣室近くのトイレの前にある時計が 5時45分 だった。
大体まとめるとこうなるのか、誰かが嘘をついている可能性もあるが…そう言うのは全員から話を聞いて、判断しよう。
さて、今の時間は10時36分、12時までには終わればいいんだけど、しかしこんな大人数の事情聴取はキツいな
やっぱりここは朧月先生と二手に分かれた方が良かったかな、…いやダメだな私1人だと舐められる。
まぁでも何だかんだ言って、女子の半分は終わった、後11人だ気を引き締めよう。
この小説を読んでる人の中には、何で女性が10名で男が6名なんだ、と思う人も居るかもしれませんがこれには深い事情があります。
と言ってもそんなに深くはありません、最初は男子も10名だったんですが、これ長くなるなと思い男子生徒を6名にしました。
多いと思った時には、もう女性全員が書けていたので、仕方なく男の数を減らしました。