表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

まんげつの夜に

 そんなある日のことでした。


 みのりは、いつものように畑に立って、おじいさんとおばあさんが来るのを、待っていました。


 しかし。太陽が目を覚まして、東の空に顔を出しても、

空の天井に上りきっても、

西の向こうへ帰っても、

おじいさんとおばあさんは、畑へ来ることはありませんでした。


 次の日も、その次の日も。

おじいさんとおばあさんは、あらわれませんでした。


 みのりは、ふたりが畑に来なくなって、心配になりました。

 だって、おじいさんもおばあさんも、それまで、1日だって、仕事を休まなかったのですから。


 (きっと、おじいさんとおばあさんに、何かあったんだ!)


 そう思うと、いてもたっても居られず、その日の晩に、月に向かってお願いしました。

 とてもきれいな まんげつ でした。


 『かみさま、かみさま。お願いします!

 おじいさんとおばあさんが、畑に来なくなってしまいました。

 わたしは、心配でたまりません。

 どうかわたしに自由に歩けるちからを下さい!ふたりの居るところへ行かせて下さい!』


 すると、急にあつい雲が空をおおい、まんげつをのみ込んでしまいました。

 空はみるみる嵐になって、雷がなりひびきました。


 そして、そのうち、ひときわ大きな雷がみのりの上に落ちてきたのでした!


   ガラガラビッシャーーーーン!


 みのりは、棒の足が折れて、畑に倒れて、きぜつをしてしまいました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ