第七話:誘拐(2)
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えっ?帝国の呪詛返り?お姫様?えーっと…壮大すぎて頭がついていけない…あれ?そういえば恋ロマにもあったよね。でもお姫様はヒロインじゃなかったっけ?うーん…私がシナリオぶっ壊しっちゃったからずれたのかなぁ。確か拐われたヒロインをたまたまこの事件を追っていたアルル様とお兄様が率いる騎士団が助けてそれを切っ掛けに接点を持つってイベントだよね。私が考え込んでいると、また男がやって来た。
「おとなしくしていて下さいね、お姫様?」
男は嘘臭い笑顔を向けて言う。それだけを言いに来たの?とか思っていると、部屋に私と同じくらいの子ども達が入って来た。多分男が言ってた子達だろう。皆やつれた顔をしていて、息が詰まりそうになった。お説教が嫌だとか言ってられない。早く助けてあげないとそれにアルル様に助けてもらうなんてそれこそ破滅フラグが立ちそうじゃないか!
私は冷静になって自分でできるかを考えてみるが、幼い子ども達―私は体年齢が子どもじゃないからお前もだろというツッコミは聞こえない―がこんな奴らの犠牲になると思うと、今すぐ男達を灰にしてしまいと思った。しかし私の魔力量では男達全員を攻撃することは出来ないし、子ども達を人質に取られ兼ねないので動くことは出来なかった。私はギリギリと奥歯を噛み締めて耐え、何か助ける方法は無いか必死に探した。
「ほら、ちゃんと並ばないとダメじゃないですか。」
冷静にならないといけないと理性では分かっていても、男の歪んだ笑顔を見ると冷静ではいられなくなった。ああ、こいつらはこの子達の命を虫けらのようにしか考えていない。
パキンッ。
手枷が一瞬で凍る。私が何かをするまでもなく砕けた。冷たくはなかった、むしろ心地よかった。それを受け入れると私の心は落ち着いた。
パキパキパキ。
私を中心に地面が凍っていく。ああ、とても美しい。このまま全てを凍らせてしまいたい。ぼんやりとそう思った瞬間、私の口は動いた。
「”氷結地獄”」
パキンッ。
怯えた子ども達が見ている中で、男達は凍った。一人残らず。
目的を果たした私は我に返り、目の前の惨状を見た。人が凍っている。しかも私を中心にして広がっている。明らかに私がやったと分かる。
「ま、まさか……私が?」
自分がやったと分かると、とたんに体が震えだした。寒いからではない、恐怖でだ。
「こ、こん…な……こと…。」
私が人を殺した?その考えがじわじわと私に波のように広がっていく。
「い…やだ……。」
私は認めたくなくて、目を閉じて耳を塞ぎ、うずくまって何も見ないようにした。
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