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第六話:誘拐

第六話の更新です。

「ふんふんふーん、ふんふぐッ!?」

上機嫌で鼻歌を歌っていると、突然口と鼻を抑えられ息が出来なくなった。


私がびっくりして何も出来ないでいると、男は私にあてている布をさらに強く押し付けた。息が出来なくなった私は為す術もなく連れ去られた。





「おい、簡単だったな。」

「そうだな。まさかお姫様自ら出てきてくれるとは。」

一人が意外そうに言う。

「でもお姫様一人であの公爵が出すとは思わないなぁ。」

「何か裏がありそうで怖いですね。」

リリスが一人で出て来たことに混乱しながらも気絶させたリリスを担ぎ、男達は去っていった。偶然だったとは知らずに。






「う……」

私は完全には開かず薄目で目を開けた。薄暗い地下室のようだ。窓はなく、小さなランプしか明かりはついていない。誘拐かなぁ……お、持ち物は取られてないっぽい。ダメだなぁ、普通誘拐する時は全部没収するもんだよ?私は心の中で誘拐犯にダメ出しをしつつ考える。多分待っててもお父様かお兄様が見つけて下さるだろうけど……その後が怖い……一度怒られたことがあるけどあの時のお父様の笑顔めっちゃ怖かった。それなら自力で帰るしかないかなぁ。と考えていると、男達が入って来た。

「お目覚めですか、お姫様。」

「えぇ、とても気分が悪い目覚めだわ。」

皮肉を込めて返してやると、男がたじろいだ。うわぁ、九歳児のに負ける大人の男ってどうよ?

「そ、そうですか。」

何だぁつまんないなぁ、煽りには煽り返ししなさいよ。男は元の顔に戻り私を見る。

「大人しくしていてくださいねお姫様。ま、覚醒前のお姫様ではここから出られないしょうけど。」

覚醒って何よ?忘れてたけど乙女ゲームじゃないの?私の頭の中は?(ハテナ)状態だった。

「さっきからお姫様お姫様言うけど、お姫様って誰よ?」

私は確かに公爵令嬢ではあるけどお姫様ではない。お姫様は王国の王女様とかじゃないの?でもこの王国にはアルル王子しかいない。え?人違いじゃん?私が一人で混乱してると、男が言った。

「貴女のことですよ、リリス・アイリーン様。」

「っ!?」

何コイツ変態!?うわぁ引くわぁ。何で私の名前知ってるの?

「今、失礼なこと考えましたでしょう。」

「へ?あ、いや……と、とにかく!何で私のことお姫様って呼ぶのよ。」

「そうですね、死人に口なしなんて言いますし、少しだけお教えしましょう。」

何か物騒な言葉が聞こえた気がするけど、意外とすんなり教えてくれるんだな。

「何故貴女をお姫様と呼ぶか、という事です。」

男がニコリと笑う。うわぁ、嘘臭い笑顔ー。

「お姫様は失われた大陸を支配していた皇族の末裔、いや呪詛返りなのです。」

「呪詛返り?」

失われた大陸を支配していた皇族の話は言い伝えで聞いた事がある、しかし呪詛返りは聞いた事がない。

「えぇ、皇族といっても能力を持つ者がなります。たとえ平民であってもです。呪詛返りはその一族だけではありません。今回はお姫様が呪詛返りにあったのです。だから私は貴女をお姫様と呼ぶのですよ。」

へぇ、ゲームの裏設定とかめっちゃ面白そう。こんな状態じゃなかったら楽しめたのになぁ。

「安心してください、貴女は一人ではないですから。」

()()()()()()?他にも居るってこと?

「お姫様と違って前兆しか見られない子達ですが、それなりに魔力量は多いですからねぇ。少しぐらいお姫様の足しにはなるでしょう。おっと、少し喋りすぎましたね。ではお姫様、ご機嫌よう。」

そう言うと、男は去っていった。

ここまで読んでくださりありがとうございました!


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