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2016/2313

ハグニアス・イル・アポロニオス189『東方大遠征:レーム北部攻略編』と『消えることのない『エダイラ王国』の祭火』の物語

『東方大遠征:レーム北部戦役』、『アラマン中央軍:タルキュア防衛隊』


『タルキュア擾乱』が終了し、そのことを察した『エデュミン市民』たちが州の外からやってきた『エダイラ人の長老エッカートゥ』を自分たちの『代表者』として『タルキュア方面軍』に送り込んできた。それに対して疲労していたダーマス候たちはほとんど自分たちの状態を『ありのまま』に見せてしまっていたのである。


 そしてその『タルキュア方面軍』から『伝令』の任務を与えられて『バスタイ』へ寄り道する道中エッカートゥたちはいろいろと『今次戦争の推理』を話し合っていた。


 前回『通訳の女』が述べたことに対して『長老エッカートゥ』もうなずいて、


「そうだ。まだ『反乱』は時期尚早、だが『コロコス人』たちが送り込んだ『盗賊ギルド』が『失敗』し、その後『コロコス人』が次の手を打つ前にわれらが動き出して『アラマン軍』を撃退させられれば戦後の『エダイラ人』の扱いも変わってくれるだろう。だから早すぎてもいかんが遅すぎてもいかん。ゆえにもう少し様子を見ようじゃないか。なに、『コロコス人』も『アラマン人』たちも目の前の山積みの問題に押しつぶされかかっていて苦しんでいるんだ。まだわれ等には時間はあるさ……」とエッカートゥ。


 するとそこで『執事』を務めている年老いた男が『パピルス』の巻物を取り出して、


「……といか長老、そろそろ『タルマリク州』にいかないといけません、『クルピ神(豊穣の男神)』の祝祭が迫っています、『依頼人』を待たせてしまってますよ」と執事。


「おお、そうだったな。だがまず先に『バスタイ』への伝令だ。やれやれ『耕作請負』は大変だ、季節は私たちの到着を待ってはくれないからな……」と『長老エッカートゥ』


 そういってこの『エダイラ人農民ギルド』たちはぞろぞろと『タルマリク州』へと向かっていった。実は彼らは『タルマリク州』に住む『エダイラ人貴族』から『戦死した友人の所有していたリンゴ園の世話をしてほしい』と急遽依頼が来ており、春花が咲く前に『実をつけなさそうな花』を摘み取る『摘花作業』を始めるために急いでいた傍ら『アラマン人』のもとに寄っていたのであった。


 そして他方オルトロス候とダーマス候の命令で『バスタイ』にも使節が派遣されることになったが、『今この場の『貴族戦士ヘタイロイ』たちを送るのはよした方がいい』という話になって仕方なく『エダイラ人』を送ることに決めたのであった。


「……だが『エデュミン市民』を送るのはだめだ。いったん『タルキュア市』に戻ろう」とオルトロス候。

「そこで改めて使節を任命して『バスタイ』へ送ろう、まずはいったん戻るぞ」とダーマス候。

「「「は!」」」と『タルキュア方面軍』


 かくしてやっと彼らは『エデュミン』を離れて『カハル川』を上っていく。目指すは上流域の支流『イーダ川』に面する『バスタイ』の町だ。その道中『カハル川』の水位がみるみる落ちていく様を目撃し、『バスタイ』に到着してしばらくするとすっかり元の『涸れ川』に戻っていたのである。


 そしてそうなると『タルキュア州』の広範囲に『川の水につかった平地』が残されたことになり、まず『州都』に住んでいたエダイラ人の『測量士』たちが大慌てで『土地の再測量』を開始し始めた。川が運んできた土砂で分からなくなった農地や家屋の境界を『地図』に沿って引き直すためである。


 そして『貴族戦士ヘタイロイ』たちはまず『州都』にやってくると兵士たちに『タルキュア市』の『城壁』の『外側』にテントを張って『野営』を命じた。その『宿営地』の建設を終えた後、すべての『貴族戦士ヘタイロイ』たちは『副官』だけを伴い、それ以外の兵士たちには『宿営地の警備』を命じ、さらには兵士たちの中から『守備隊長』を新たに任命して各部隊ごとの指揮にあたらせたのである。


 その後『貴族戦士ヘタイロイ』と『副官』たちが市内に入って『総督府』に住んでいた『マスファグ系ミールス人貴族戦士ヘタイロイコレノス・イル・ラムシス』とその副官『マスファグ王国王子サルブルス・イル・マスファグ』に面会したのである。


 出迎えたコレノスはすぐにエダイラ人の使用人たちに『饗宴シュンポシオンの準備』と『兵士たちの補給』を命じてから挨拶する。


「……まずは『ご健勝』を言祝がせてください『戦友ヘタイロイ』諸君。すでに『饗宴シュンポシオン』の準備と『兵士たち』に配給する食糧の用意も済ませてあります。なんでしたら『風呂』でも入りますか? 東方風の『湯舟』もありますよ(笑顔)」とコレノス。


 一方サルブルスは怪訝な顔で偶然自分から一番近くにいたミュシアスとカリクセノスに鼻を近づけてから顔をしかめて、


「うっわ、くっさ! まさか水浴びすらしてないんですか!? くっさいですね~、あ、でもミュシアス殿の場合はその被ってる毛皮のせいですかね。それがノミや南京虫の巣になってるんじゃないですか? 見てるだけでかゆくなるので近づかないでいただけます?」とサルブルス。

「え、ちょ、なんでいきなり馬鹿にされて……」とミュシアス。


 するとミュシアスが何か言う前にカリクセノスが大笑いして、


「ぶひゃっひゃひゃ! 相変わらず面白い人ですねサルブルス殿は~! 俺あなたとコレノス殿の『辻芝居(どつき漫才)』大好きなんですよねぇ! 早速笑わせてもらって疲れが吹っ飛びましたよ~! あなたもそうでしょうミュシアス殿?」とカリクセノス。

「?? あんた誰ですか?(ぶしつけ)」とサルブルス。


『マスファギエス王国王子』はミュシアス走っていたがカリクセノスのことはわからなかった。なのでカリクセノスから『ほら! 紹介してくださいよ!』と要求されてものすごく渋い顔でいろいろ叫びたかった『若きオルトロス』が不承不承不本意ながら紹介する。


「……サルブルス殿、こちらはもともと『ダーマス候』の『戦士団』の一員でありましたが、副官の方々が次々と戦死なされたので急遽繰り上げで副官に昇格された人です……カリクセノス殿にはサルブルス殿の紹介は必要ないですね? あと言っておきますけど戦場ではノミや虱にたかられるのはむしろ歴戦の戦士の証でして……!」とミュシアス。

「ふ~ん、つまり『臨時の補欠』ってわけですね(ミュシアスの話は聞いてない)。俺先輩なんでなんでも聞いてくださいよ、あでも先輩なんで言葉遣いに気を付けてください? 俺失礼なこと言われるの嫌いなんで(ナチュラル王子ムーブ)」とサルブルス。

「先輩?? 『ダーマス候』は『コレノス殿』より偉いので俺の方が上でしょう? 副官がつかえるのは直接の上司であって他人の副官は違いますよね? ミュシアス殿も教えてあげてくださいよ変なこと言ってるって(真顔)」とカリクセノス。


「は? 今の『失言』俺の国だったら『死刑』ですけど?(こっちも真顔)」とサルブルス。

「だからほんと意味わかんないですけどぉ!? ここあんたの国じゃないですよねぇ!? なにがいいたいんですかマジでぇ!?(煽り)」とカリクセノス。


 ここでいきなりサルブルスが切れ始めてカリクセノスも険悪な態度になった。なのでミュシアスが二人間に割って入って絶叫したのである。


「ちょっと! なんで喧嘩始めてるんですか!? ていうか今一番怒りたいのは俺なんですけどおおおおおおおおお!!!(魂の叫び)」とミュシアス。


 本当にその通りだった。次回へ続く。



 ニムル『なんかさ、どうでもいい話だけど、『アッシリア人』の外国語名っておかしくない? だってさ……


『ハッティ(ハッティ語)』→『ハッティ(アッカド語)』←ニムル『これはそのまんまじゃん』


『アカイア(ギリシャ語)』→『アヒヤワ(アッカド語)』←ニムル『まあこれもわかるじゃん』


『ヒュデ(リュディア語)』→『ルッディ(アッカド語)』←ニムル『これは……ギリギリわからないでも…ない??』


『フリギア(ギリシャ語)』→『ムシュキ(アッカド語)』←ニムル『なんで??』


『ミッタニ(フルリ語)』→『ハニガルバド(アッカド語)』←ニムル『これはどう考えてもおかしいよね!?』



 イスティ「待ってください、そうおかしくもありませんよ。それを言い出したら『ヒュデ(リュディア語)』が『リュディア(ギリシャ語)』になってるのもおかしいじゃないですか。別にアッカド語に限りませんよ」


 カムサ「そもそも『フリギア』も『フリギア語』でなんて言ってたかよくわからないから、その音が『フリギア』にも『ムシュキ』に聞こえたんでしょうね。なんだか響きが似てるようにも思えない?」


 ハッシュ「『ミッタニ』が『ハニガルバド』になるのだけはわからんけどな。といっても『タウィ(エジプト語)』が『ミツリ(アッカド語)』になるのと同じっちゃ同じだけどな」

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