最果ての国
1315年、アリアロス王国北部。コルカス村の「女神の杯」亭に現れた一人の男。ぼろ雑巾のようなマントの陰に隠れ、飢えた狼のような眼をぎらつかせている。彼は一枚の地図を取り出して亭主を睨むと、喉の奥を唸らせるように声を出した。
「『最果ての国』は、どっちだ」
誰もが目指し、そして敗れた「最果ての国」。お伽噺として残されるばかりとなったその伝説に、男はどうして挑むのか。男が求めるものは、何であるのか。
――そして男は、一人の少女と出会う。
「『最果ての国』は、どっちだ」
誰もが目指し、そして敗れた「最果ての国」。お伽噺として残されるばかりとなったその伝説に、男はどうして挑むのか。男が求めるものは、何であるのか。
――そして男は、一人の少女と出会う。
プロローグ
2017/04/16 02:04