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第六十四話 輪廻達の実力

輪廻戦達のステータスが出ます!




 英二達とシエルの戦いが終わり、そのまま解散になると思ったが、絢と晴海は土の上で正座をして、ゲイルから説教を食らっていた。




「何故、馬鹿な真似をした?」


 絢は敵の動きを止めて、自分ごと攻撃してと発言し、晴海はそれを受け、仲間である絢ごと攻撃したことだ。

 ゲイルからにしたら、生死の結界があるといえ、実戦の為にならないことをしたことに怒っていた。実際にも、仲間ごと攻撃なんて、2人にも無理だ。

 生死の結界があったからやれたことで、実戦では出来ないので、仲間ごと巻き込む戦法ではなく、次に繋がる攻撃をするべきだとゲイルは思っているのだ。




「まぁ、確かに実戦では使えない戦法だったけど、勝ちたいからやったことでしょ?」

「輪廻君……うん……」


 勝ちたい。その気持ちは戦いでは大切なことであり、絢はこの戦いでちゃんと学べたと輪廻は考えている。

 だが、連れていくかは別の話である。




「今はまだ弱いけど、自分の力に合った場所で強くなった方がいいよ。それが、自分のためだからね」


 輪廻はそう言って、メルアに向かっていく。




「これからダンジョンに向かうな」

「む、野宿ありか?」

「いや、日帰りだ。軽く金を稼いで来るだけだ」

「成る程。魔石を取りすぎるなよ? 値が崩れてしまうからな」

「はいよ」


 輪廻達はこれからダンジョンに向かうが、英二達はまだここに残って反省会をしていた。






−−−−−−−−−−−−−−−






 ダンジョンの1階に着いた輪廻は足を止めて、会話をしていた。




「よし、武器を買った分は取り返したいな」

「魔剣はさすがに、高かったからね……」


 テミアの地喰は他の者にしたら、欠陥品だが、白銀貨2枚はしたのだ。普通ならそれの倍は必要になるが、半額程度で買えたのは運が良かっただろう。

 その魔剣を買ったのは、ここに来る前に寄ったドワーフの国でだ。ドワーフの国、マルダ・グリムは鍛治師が多い国で、多くの武器や防具を製作しているのだ。




「あそこで、二振りの魔剣を見つけるとは思わなかったな。ほとんどの白銀貨は使っちゃったし」

「でも、私達は強化されたので、良いことでは?」


 そう、パーティとしては強くなったのはいいが、白銀貨がなくなったのは痛すぎる。とにかく、また別の魔剣類に出会う前に貯めておきたいものだ。




「少年の持つ紅姫とは別の魔剣、あの件からあまり使わないですね?」

「そりゃ、強者とそうそうと出会うわけないし、強者以外は紅姫だけで充分だ」


 輪廻は紅姫とは別の魔剣を手に入れているが、前にメルアと戦ったことがあり、その時に使った後はずっと使っていないのだ。




 3人はアルト・エルグからマルダ・グリムに行って、次はここに来た。途中で一つだけの寄り道をしており、輪廻達は前よりも格段に、強くなっている。



 今のステータスはこうなっている。




−−−−−−−−−−−−−−−


崇条輪廻 11歳 男


レベル:68

職業:暗殺者

筋力:4040

体力:3990

耐性:3220

敏捷:6030

魔力:5010

魔耐:3320

称号:邪神の加護・暗殺の極み・冷徹の者・魔族を虜にした者・無慈悲なる者・異世界者の覚醒・疾風迅雷

特異魔法:重力魔法(重壁・重圧・重球・虚手・虚冥)

スキル:暗殺術・隠密・剣術・徒手空拳・集中強化(瞬動・魔融)・上位鑑定・上位隠蔽・魔力操作・言語理解

契約:テミア(魔族)


−−−−−−−−−−−−−−−




−−−−−−−−−−−−−−−


テミア(魔族) ???歳 女


レベル:63

職業:メイド

種族:病魔

筋力:5300

体力:4500

耐性:3900

敏捷:5000

魔力:5400

魔耐:5400

称号:病の魔族・珍魔族・毒舌家・破壊魔人・愛に走る者・掃除者

魔法:水魔法(水刃・水遁弾・再水)

スキル:瘴気操作・魔力操作・上位鑑定・上位隠蔽・集中強化(金剛・瞬動・魔融)・毒無効・念話・言語理解

契約:輪廻(人間)


−−−−−−−−−−−−−−−




−−−−−−−−−−−−−−−


シエル 184歳 女


レベル:66

職業:巫女

筋力:2680

体力:2740

耐性:2150

敏捷:3100

魔力:5050

魔耐:3730

称号:月神の加護・闇の巫女・耐える者・彗星の魔弓使い

魔法:闇魔法(魔矢・暗霧・魔炎弾・魔牢・魔隕石)

   雷魔法(雷球・雷刀・雷盾・雷豪)

スキル:弓術・杖術・盾術・視領・集中強化(魔融)・魔法耐性・上位偽装・魔法付加(火、雷、闇)・直感・魔力操作・言語理解


−−−−−−−−−−−−−−−




 というように、ステータスが高く上がっていた。レベルが上がり、称号を手に入れたにしては、上がりすぎるのではないかと思うかもしれない。


 ステータスが格段に上がった理由は、寄り道をしたことなある。

 皆も一つだけ、思い当たることがあるはず。そう…………






 邪神の試練だ。






 詳しくは省くが、その試練とは、輪廻だけではなく、全員で挑むような内容だった。クリアしたから『邪神の加護』にこのような効果が付加されたのだ。




−−−−−−−−−−−−−−−


『邪神の加護』


・?????????????????????????


・全能力に+300される


・自分と契りを終えた仲間へ全能力に+1000される


−−−−−−−−−−−−−−−




 この効果は桁外れに、凄かった。自分と仲間に+1000もされるのは、他の称号ではあまりないだろう。

 契りと言うのは、漠然でわからなかったが、輪廻は信頼している女性とやる、あの夜でのことではないかと思っている。それでは、男性の仲間はどうなるんだ? と思うが、契りとしか明確にされていないから、様々な契りがあってもおかしくはない。


 さらに、新しい魔法、称号、スキルを手に入れており、シエルが英二達を圧倒するのも納得だろう。




「今も思うが、称号は変なのもあるんだよな」

「はい、私は『愛に走る者』がありますね。これで、敏捷が+500とは、面白いですね」

「愛かぁ、私も輪廻を愛しているのに、どうしてその称号がないのかな?」

「そんなの決まっているでしょう? それは、愛の差が違うのですよ!!」


 ふふん、と胸を張るテミア。シエルは少しイラッとしたが、言い返すと十倍返しで毒舌が返ってくるのを知っているので、無視をする。




 それで、言い合いは終わるのだ。前はシエルが応戦して、必ずシエルに泣きが入る。その繰り返しだったが、今は学んだようで、泣きが入るのは減っているのだ。




 それはそれとして、ついに、テミアに職業が付いたのだ。やはり、メイドだった。

 忠誠度が高い主がいて、その主のために働けばメイドという職業になると聞いている。王城にいたメイド達の中で職業がメイドになっている人は少ない。

 王城にいたのは、何も職業を持っていないただの貴族娘と王様を守る騎士の職業を持つメイド、職業がメイドの三種類になる。


 元のテミアは、貴族娘だったようで、職業は何も持っていなかった。だが、今は輪廻に忠誠を誓うメイドになっている。


 メイドになると、何が出来るようになるのかは…………




「無視ですか、いいですよ。料理が年増エルフより上手くなりましたし。それに、夜のも……ふふっ……」

「むっ……」


 家事全般が、得意になるのだ。さらに、夜のテクも凄くなるのだ…………


 戦いでは全く役に立たない職業だと思われるが、違うのだ。

 メイドは支援も出来て、忠誠度の高い主限定だが、回復系の薬や魔法を使ってあげると、その効果が強まるのだ。水魔法で、回復魔法を使えるようになったので、メイドと言う職業はテミアにとってはピッタリの職業だろう。




「お金が貯まって、温泉を堪能し尽くしたら、次は何処にしようか?」

「そうですね、西の地にある国は殆ど行きましたので、別の地へ行かれては?」


 西の地にある国は殆ど行っており、まだ行ってない小さな街や村などはあるが、西の地にいる魔物では、レベルがなかなか上がらないだろう。だから、次の地に進むのもいいだろう。




「確か、西の地から東の地に直接行けないんだったよな?」

「そうだね、東の地へ向かうには、北か南の地を通らないと駄目だね。四つの地が接している中心には、大きな湖があるからねぇ」


 そう、日本にある琵琶湖よりも大きな湖があって、そこには一つの種族と伝説の幻獣が縄張りにしているのだ。

 幻獣とは、人間の間では神のペットとして、SSSランクの魔物と同等の実力を持つと言われている。神のペットと言われるだけあって、神に近しい存在として討伐を禁止されている。

 その幻獣が一つの種族と共同していて、無断に湖を泳いで渡る者には罰が与えられている。長い時間を飛べる者にしか、湖を越えられない状態になっているのだ。




(一つの種族か……、湖と言えば、あれじゃねぇのか?)


 輪廻はどんな種族がいるのか、予想が出来た。




「ふーん……、湖を渡らなければ、警戒されるだけで終わるよな?」

「多分ね。実際に、自分で行ったわけじゃないから、詳しくはわからないわね」


 シエルは確実だと言えない。話を聞いただけで、自分で試したわけじゃないから。




「……よし、今度の目的地はあそこにしよう!」

「えっ! あそこにはSSSランクの幻獣がいるんですよ!?」

「年増エルフ、頭が足りないのですか? それとも、うじが湧いて……」

「ないわよ!? いつも失礼だよね!!」


 今回は、さすがに反論した。貴女こそ、蛆が湧いているんじゃない? と言い返そうとしたが、




「はぁ、私達が幻獣程度で相手になるとも?」

「わからないじゃない……、戦ったことがないんだから……」


 自信満々のテミアに、シエルはため息を付きたくなる気分だった。




 とりあえず、詳しい情報はメルアに聞こうと決まってからダンジョンに潜るのだった…………







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