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第百五話 魔王

投稿が遅くなりすいません。

プロットを考え直していたので、時間が掛かってしまいました。

あと、やはり四つの小説を書き続けるのは大変なので、『黒き魂を持つ銀髪の少年』はしばらくお休みにします。

最後に、『最強で最凶な兄妹転生』は10月内に最終回までの数話を出すと言いましたが、リアルで思いがけない忙しさになってしまい、10月内に出すのは難しそうです。(もしかしたら、11月内になるかも……)

すいませんが、早く書いて投稿したいので、お待ちいただけると嬉しいです。


では、どうぞ!!

 


 それぞれの状況が進んでいる中、さらに一ヶ月が経った。






 ここは東の地、魔王と魔人達のテリトリーでもある。

 魔王城が東の地という大陸の中心に立っている。その中で、珍しく魔王と幹部達が全員集まっている。その中には知った顔の兄妹魔人であるイアとウルの姿もあった。


 いつもなら、大陸各地に散らばっており、全員が一気に集まるなんて年に一度か、ない年もあるぐらいなのだ。

 では、何故全員が魔王城に集まっているのかはーーーー




「まず、南の地を奪うぞ」




 暗くて魔王の顔が見えない場で、魔王は王座に座って他の魔人達は地に跪いていた。

 そして、その魔王から一言がそれだった。




「魔人イア、ウル。今まで諜報活動をしてくれた。お疲れ様だったな」

「ありがたき幸せ!!」

「………………」


 妹の方であるウルは魔王の言葉に答えるが、兄のイアは顔を俯いたままで動かなかった。魔王の隣にいた側近の男の顔がピクッと動くが、何故イアは答えないのかわかった。イアはーーーー





「…………ZZZ」






 寝ていた。それに気付いたウルは「ば、馬鹿兄ぃぃぃ!!寝てんじゃねぇぇぇぇぇ!!」と頭を殴って起こしていた。




「!?む、むにゃ……ありがたき、幸せぇぇぇ…………ZZZ」

「だから、寝んなぁぁぁ!!」

「もう良い……」


 イアは寝ていたが、魔王の声だけは聞いていたようで魔王はため息を吐きながらもそのままで良いと認めたのだった。




「この2人が諜報活動をしてくれたお陰で、それぞれの国の戦力はわかった。南の地に攻めてもこちらが勝てる確率は高い」

「魔王様は、いつも慎重なのねぇ。私達が一気に攻めれば南だけではなく、北や西も簡単に落ちるでしょう?」


 意見を言い出したのは、イアやウルと同等の権力を持つ幹部である人魚族のレイナだ。人魚族だが、SSランクの実力があり、今は尾びれではなく立派な脚で跪いている。




「貴様、魔王様の建てる作戦にケチを付けるつもりか?」

「あら、貴方には聞いていませんよ?」


 レイナの言い草に側近の男がイラつく。側近も同様に幹部のクラスを貰っている。2人の覇気が魔王城を揺らすが、周りにいる者は落ち着いたままだ。

 どうせ、戦いが始まる前に…………




「やめろ、ここを廃墟にするつもりか?」

「す、すいません!!」

「すいませんね~」


 魔王の一言によって、この空気があっさりと霧散する。魔王にしたら、幹部クラスであろうが、覇気に押されることはあり得ない。

 側近はすぐに謝り、レイナは面倒そうだがちゃんと謝る。




「さて、先程の質問だったな?」

「はい。人間ごときに私達の相手になるとは思えませんので」

「それは間違ってないかもしれないな」

「なら……」

「私の目的を言ってみよ」


 魔王の目的、魔界から召喚された後に出来た目的である。もし、向こうが召喚をしなかったら魔王に目的は出来なかったかもしれない。

 その目的とは……?




「ゼアスと魔界を繋げる道を作ることです」

「ああ、そのためには人間が邪魔だ。だとしても、私達の仲間が減ってしまっては意味がない」


 魔王はゼアスと言う世界と魔王の生まれである魔界を繋げるのは、様々な労働が必要になる。魔王だけでは達成させるなんて不可能なことだ。

 つまり、仲間が人間を全滅する際に死んでしまったら魔王は目的を達することが出来なくなってしまうのただ。




「私にはお前達の力が必要なんだ。だから、お前達を死なさせるにはいかない」


 魔王が慎重なのは、仲間を死なさせたら失敗になるから。イアやウルに諜報活動をして貰い、皆が死ぬこともなく勝てる確率を上げるためにやっているのだ。




「……わかりました」

「なら、いい」


 魔王は王座から立ち上がって、魔王の象徴である『魔覇眼』が妖しく、紅く光る。




「行くぞ」

「「「ははっ!!」」」




 ついに、魔王が動く。狙うのは自然が潤う南の地、そこの破滅が始まるカウントダウンが刻まれるのだった。






 ーーーーーーーーーーーーーーー






 魔王が動き始めた頃、輪廻達はある神殿に向かっていた。神殿と言っても、昔に神の怒りを買って大嵐によって、廃墟となっている。

 何故、輪廻達がそこに向かっているのかはーーーー




「ここが太陽神のラーを奉っていた神殿か」




 邪神とは関係がない、太陽神に関わる神殿へ行くのか?




「わからないですね、ガーゴイルがそこへ行けと言うなんて……」

「年増エルフ、本当に邪神と太陽神は関わりが無かったのですか?」

「確か、敵対の関係だったのですが……」


 シエルが知っているのは、太陽神は創造神が作った神であり、邪神とは反対の神であってガーゴイルがそこに行けと言う理由がわからなかった。




「あのガーゴイルのことだ。敵対していた相手の神殿に敵を準備したとかありえそうだな」

「あのガーゴイルは……やりそうですね」

「邪神よりもガーゴイルの方が謎だね」


 あれがただのガーゴイルだと思えない。いや、邪神に関わるガーゴイルだから普通じゃないのは当たり前なんだが、納得はいかない。




「そういえば、ルフェアが静かだな?ルフェ……」


 輪廻は話に加わって来ないルフェアに訝しんだが、振り返って見たらその理由がわかった。




「そういえば、暑い場所が苦手だったな……」




 向こうの影で座り込んでいるルフェアの姿があった。

 輪廻が暑い場所と言っていたが、暑いというほどに甘い場所ではない。何故なら、ここは…………






 周りは砂だらけで、木が一本だけ植えられているだけ。目の前にある神殿は石だけで出来ており、自然さを感じられないモノだった。




 そう、ここは『アラハ砂漠』と言う場所のど真ん中なのだ………





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