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アートバンビーノ  作者: 凩夏明野
第二章-狩-
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電光石火

御剣爽がリースロウを撃破する少し前。

二階殲滅組、マラッティーア・ウォーモ、サエッタ・ディチェンブレ。

さて、地下はアリスとクレアに任せたし、僕は二階を潰さなきゃね。


「カピターノ。」


「なんだい?」


「先程の音。何やら重い物が落ちた音……だと思うが、あれで二階にいる連中が気付いた可能性がある……と思う。」


「うんそうだね。」


階段を上りきった所で止まって二階の様子を伺うが、別段騒がしくなった様子はない。

皆熟睡しているのかな。

何にしても気付かれていないのなら都合がいいし、警戒して下手に動かない頭の良い連中しかいないのだとしたら、尚良い。

んー……あったあった。


「サエッタ。『シレンツィオ』を頼めるかな。」


「承知した。『サエッタ』。『シレンツィオ』。」


僕が見つけたコンセントにアートを使いながら手を触れる。

一瞬火花が散り、その直後二階の電気は全て消えた。


「相変わらずの手際だねサエッタ。」


「そこまででもない……と思う。」


「謙遜しなくていいよ。」


廊下の電気がついていたから、部屋の電気がどうだったかは分からない。

仮についていて、そして敵が起きていたとして、声を上げなかったのなら、やはり中々の敵だと言える。

もう勝負はついた様な物だけど。


「起きていようと起きていまいと、今となってはどうでもいい事だね。溜まったかな?」


「十分だと思う。」


「そうかい。なら決めてくれ。」


「承知した。『シレンツィオ・ルッジート』。」


再びサエッタがコンセントに触れる。

すると二階にあった部屋全てから爆発音が響き、目が眩む程の激しい光が廊下を包んだ。

断末魔が聞こえなかったのは爆発音のせいなのか、それとも寝ていたからなのか、今となっては分からない。

分からないが、終わりはしただろうね。


[その通りだよまー君。二階は全滅ー。ヴィットーリャだよ。]


[それは良かった。他はどうなったかな。]


[地下はまだ苦戦中、かな。爽君の方はもう終わりそうだよ。]


[分かった。僕らは二階を探索するから、何か問題が起きたらよろしく。]


[はいはーい。]


「と言う訳で、二階限定の家捜しをしようか。」


「承知した。」


……二階に何かあるとは思えないけれど、他が終わるまでの手持ち無沙汰の時間を無駄にする事はない。

という訳で、僕らは電気のつかない部屋を物色し始めた。

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