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バンビーノ
殺人許可法が施行された翌年にイタリアに設立された機関。主な仕事は殺人の請け負い。もう一つの仕事として『アート』と呼ばれる力を持つ者の蒐集がある。その名の通り殺人者は主に子供、14~18歳までが多い。設立されてから5年で全世界にその支部を作り上げ、2050年には日本にもそれを置いた。彼らの目的として、最高の殺人鬼を作り上げるという物がある。それ故、異端である田中太一を、正確には彼の体を確保して調べたがっていたり、代償の無いアートを使う御剣爽を組織に入れて観察したりしている。与しているアート使いは約100人。
ジェニトーレ
バンビーノに反発する組織。別にイタリアで作られた訳ではない。バンビーノとは反対の立場という事で、イタリア語で親を意味するジェニトーレにしただけらしい。
アート
一定の条件下、主に死にかけたりして『地獄』を経験した時に発生する特殊能力。能力は人を殺すのに特化した物ばかり。個々の力に名前はないが、それぞれが勝手に自らの力に名前を付けている。
殺人許可法
増えすぎた人口を減らすためにアメリカが2045年に施行した法律。殺人を罪とせず、寧ろ奨励するという通常では有り得ない物ではあったが、戦争が減り、飢餓、疫病などが極端に撲滅された発展国の人口を減らすには最早これしかなかった。まさに苦渋の決断という奴である。しかし、許可したものの殺人が増えた訳ではない。本来人は人であるべくしてそこにある。殺人という同族嫌悪の成れの果てをしてしまっては、最早自分は人間ではなくなってしまうという深層心理が働き、殺しなど出来なかったのだ。そこに目を付けたのが殺人請負機関である『バンビーノ』で、彼等が暗躍したお陰で、というのは中々皮肉だが、世界人口は2046年に、凡そ20年ぶりに減少した。その後5年間でバンビーノが消した人間の数は1千万とも1億とも言われているが、人口を数えるという無意味な仕事を放棄した我々には知れない事である。