**あとがき**
第二弾も無事に終了しました。
長い間お付き合いいただきましたこと本当に感謝しています。
それではお粗末ながら、少しだけ白銀狼譚……あとがきとか書かせてもらおうかな? と思います。雑談ですので不要という方はもちろん。そのままスルーしてくださいね?
―― ネタバレありますので、読了後目を通していただけると嬉しいです ――
白銀狼譚は、主に白い月にスポットを当てました。マシロちゃんが主役だから。
正直私は宗教観というものを持ち合わせていないので、何か……というか信仰に入れ込む人の気持ちが良く分からない。だけど、要するに、神様。今回は月。に対してオタクなんだよね? という部分から掘り下げました。(根本的な間違い? 苦笑)
だから白い月に対してレニさんは盲目。
責任感が強くて自分ひとりで全てを抱え込んで何とかしなくてはいけない、護らなくてはいけない、自分が信じる唯一つのシル・マリルの為に……。
本当は素直で良い人なんですけどね。
彼の環境がそれだけでは許さなかったんです。だから、性格がスチールウールのように複雑に……ほろり。
外伝で書くかどうか微妙なのでここで触れますが、蒼月教徒とマリル教会は深い因果関係にあります。
それは今の世代本編では既に亡くなっていた、レニさんのお父さんが居なくなってから、一番色濃く出ている問題でレニさんに移り変わったことから目立ってきます。
その一番の原因は……レムミラスさんが、レニさんのお兄さんであるということです。名前が似てるからもしかして血縁者? とか思ってくれた方は鋭いっ! (つか、私を分かってますねーvv 嬉しい吃驚デスv)
彼ら兄弟も素養に振り回された犠牲者です。
レニさんは術師系の素養にはとんと恵まれませんでしたが、それとは対照的にレムミラスさんは術師系、しかも攻撃魔法系(因みに水系)の素養が強く慧眼しました。
その所為で、非武力団体であるマリル教会に不満を募らせ、大聖堂を卒業したあとマリル教会に戻ることなく蒼月財団に入りました。そこで水を得た魚のように頭角を現し今の地位まで上り詰めました。
因みにレニさんも大聖堂卒業生。
メネルと同じ星詠階級の卒業生です。
この兄弟別に憎しみあっているわけではないんですけど、相対する組織の性質上仲良くなることも出来ません。子どものころはもう少し近かったはずなんですけどね。
そんな裏話も含んでいた白銀狼譚。
タイトルになっているのだから白銀狼にスポットをと思ってたのに……彼についても深く掘り下げきらなかった部分があります。
もちろん。
ブラックも口にしていた白銀狼と種屋の確執。白銀狼は一時期 ”種”を明け渡すことを拒んでいた頃がありました。それはそのときの長が、最愛の妻の種を奪われるのを拒んだことから始まります。
ブラックは簡単に長の死しか語りませんでしたが、このことで多くの白銀狼が犠牲になり、命を落としています。
絶滅まで行かなかったのはそれが世界のルールで、時の種屋店主が白銀狼殺戮に飽きたからです。やーめた! と勝手に終わりを告げ、収束を決めてしまったのですから、白銀狼側としてはしこりが消えなくて当然。
しかし世界のルールも護らなくてはいけない。
苛々した状態のままなんですよね。だから白銀狼は基本的に種屋を敵視しています。
ハクアは無駄に流れた同族の死を多く見ています。だから好戦的というよりも仲間意識が強いハクアは残された一族を守ることを優先し、穏健派を通したわけです。
あー……。
第三弾は一応予定しています。(只今執筆中です)
今度は王宮がメインになります。
エミルたちの兄弟話……かな? その割りにちょっと毎度のコトながらずれてブラックが暴走したりするのだけど……。
正直、銀狼譚よりダークです。内容的に……シリアスです。
私は基本的にハッピーエンド推奨派なんですけど、ハッピーエンドにならないかも……。いやー、でも誰か殺すのは嫌なんですよね。嫌なんだけど……そこそこ死にます。予定ではね。
でも死んでいただかないとシル・メシアの重さが伝わらない。
シル・メシアにおける命の軽さとか、種の重さとか……。
そういうのが……だから必要悪。……だと思う。思うけどそれを文章にしていったいどれだけの人に受け入れてもらえるか。
正直……ラブラブっつーか。一部、ドロドロ? 世界になっちゃいそうです。いや、なってるかなーもう……。血なまぐさい展開です。一部。
そんなわけでそれまでの間、番外編アップさせてもらいます。そして、少し間があきますが、2011年くらいから第三弾開始できれば良いなと思っています。
番外編については、リクエストっぽいものを頂いて書いたお話一本。
カナイさんが気の毒なお話一本を予定しています。
引き続きお付き合いいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
ここまで目を通して頂きありがとうございました。
汐井サラサ